30 Apr 2023
コーヒー豆かす、陶磁器、捨てないで!あなたの元に“I’ll be back”

廃棄されてしまうはずのものが、同じフィールドで生まれ変わる! パワーアップして帰ってきたプロダクトを生活に取り入れて。
抽出時の“かす”を活用した道具で、おいしい一杯を
国内外で年々増加しているというコーヒーの消費量。それに比例し、淹れる際にゴミとなる“コーヒー豆かす”の廃棄量も多くなってきている。そこに着目して誕生したのが〈サスコーヒー〉。豆かすを原材料に用いることで、プラスチック使用量の削減にもつながっているのだとか。
ブラウンを基調とした商品は、素材そのものの風合いを活かしたシンプルなデザインが魅力。さらに、カトラリーやノートブック、豆袋を留めるためのクリップなども展開中。淹れる瞬間はもちろん、マグカップを片手にホッと一息つく時間がより豊かなものになりそうだ。
役目を終えたお皿が、またテーブルの上に
食卓で活躍する陶磁器は、土や珪石などを活用した素材で作られているものがほとんど。自然由来ならば土に還ると思いきや、1000年経っても分解されないため、埋め立てゴミとして処理されるのが一般的だそう。
そこで、“リサイクル陶土”という新たな循環に注目が集まっている。回収された器を細かく粉砕し、新しい粘土に混ぜ込んだものだ。原料にこの陶土を50%加えれば、通常より低い温度で焼成可能な上、問題視されている原料不足にも貢献できるので、一石二鳥。しかもエネルギー使用量や温室効果ガス排出量の削減に効果もあり、よいことずくめ。
Text: Momoka Oba
GINZA2023年1月号掲載