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ステラ・テナントの自意識過剰じゃなくシンプルな生き方…あなたにとって“レディ”とは?vol.8

ステラ・テナントの自意識過剰じゃなくシンプルな生き方…あなたにとって“レディ”とは?vol.8

上品、チャーミング、ヘルシー。レディであるための条件は一言で表せるものではないし、きっと正解もない。 GINZAの身近な女性たちの綴る言葉を見てみると、その輪郭が少しずつ、でも確かに、見えてくる。

吉武味早子(〈ブラミンク〉ディレクター・チーフデザイナー)、
栗山愛以(エディター)にとってのレディ

ステラ・テナント
スーパーモデル

 

1970年生まれ。イギリスの上流階級の出身。カール・ラガーフェルドに見出され、90年代中期から〈シャネル〉、その後〈エルメス〉〈バーバリー〉など名だたるブランドのモデルを務める。


「実際にパリでお見かけした彼女は、ベビーピンクのリブソックスをずるずると落とし、スリッパみたいな靴の合わせ。お部屋にいるような格好なのに上品。メットガラで着ていたブルーグレーのソワレもどこか抜けがあって、露出したドレスでもいやらしくならない。メンズの服を着ようが、ロングドレスを着ようが、プラスしてもマイナスしても品があって女らしく、彼女らしい。本当の育ちの良さを感じます。ただ、貴族だからレディ、というだけではなく、知的でないとああいう風にならないのでしょうね。植物が好きで、キャリアを重ねながら子どももいる。そんな自意識過剰じゃなくシンプルな生き方も好き。一番、私の服を着てほしい人です」〔談〕

よしたけ・みさこ=2003年に〈DRAWER〉を立ち上げ、12年間ディレクターを務めたのち退任。16年秋冬より〈BLAMINK〉をスタート。アヌーク・エーメとジャンヌ・モローもクラシックで好きな女性。


「ステラ・テナントは、モデルとしてどんなに突拍子のない服を着ていても、つねに品格と女性らしさがある。それらを持つことが〝レディ〟であるような気がするが、彼女に〝レディ〟を感じる理由ははっきりしている。貴族の血が流れていて育ちが半端なく良いからである。しかし、彼女は前面に〝レディ〟を打ち出そうとしていない。モデルという職業は〝レディ〟としては異質だっただろうし、デビュー当時は鼻ピアスをしていたりしてパンキッシュなスタイルが堂に入っていた。私は全身〝レディ〟になろうとは思わないが、ステラのように、パンチのある格好だけど〝レディ〟を感じるね、とは言われたい。生粋の〝レディ〟だからこそ、服装で遊べるのかもしれませんけど!」

文= くりやま・いとい=大阪大学大学院で鷲田清一氏のもとファッション論を学ぶ。〈コム デ ギャルソン〉の広報などを経てフリーに。本誌では〝プロフェッサー栗山〟の異名でモードご意見番として活動。

Artwork: Yosuke Kobashi Text: Ryoko Iino

GINZA2019年1月号掲載

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