16 Jul 2019
人生、演じてナンボ!元銀座ホステス藤島佑雪の女優塾 vol.14「火遊びから本命へチェンジする、女優になる」

人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その14
「火遊びから本命へチェンジする、女優になる」
●それ、2番手募集のオーディションだけど?
いい? アンタたちったら、まったくわかってない! 付き合う約束もなく、出会ったばかりでワンチャンやらかした男優を追ってるって? 今すぐそんなダメ脚本、燃やさなきゃダメ! これ監督命令だからね!1度でも追いすがってしまった女優は、全員オーディション落ち。あの夜はあんなにラブラブっぽかったのに、翌日も翌々日も彼からなんの連絡もなく、待ちに待った結果、2週間も経ってから「元気?」とポツンとひと言LINEを送っても、すでに「彼の本命彼女」という役につくのは絶望的。たとえ、彼からまたオーディションのお知らせきたとしても、それ、実は2番手の募集だから。それでもいいんだったら止めないけど、主役として本命彼女を演じたいなら、新たなオーディションを受けるべき。
●2番手以下で活躍するつもりなら止めないけど。
基本ね、主演女優の心構えとしては、ちゃんとお互い契約書にハンコ押してからじゃなきゃ濡れ場演じちゃダメなのよ。彼との作品では2番手以下しか演じられなくなっちゃうのが常。でもね、そこからの巻き返しチャンスもないわけじゃない。女優の世界は夢あるから! で、本命になる夢を見続けてもいいのは「出会い頭のワンチャン後、主演男優をただの1度も追わなかった女優」だけ。はい。やらかし後、ただ1文字のLINEも送っちゃダメなの。それが唯一、本命彼女を演じるための敗者復活オーディションを受ける条件だから。
●ワンチャン後の主演男優の気持ち。
まずね、あまりお互いをよく知らないでやっちゃった場合の主演男優の気持ちってやつを知っておくといいよね。「口説けて、自分の実力を示せたのは嬉しい」という男としての喜びもある。と同時に「確かに口説いたのはオレだけど、こんなに簡単に股開くなんて、軽い女は本命にできない」というがっかり感もある。喜んではいるけど、がっかりしちゃってるから、真剣交際へと進まない。本命の男には、100%の喜びを与えるのが本命の女としての役目なのに、それが果たせてないからNGになっちゃうわけ。そこで女から追われてもね〜って感じになる。
●男を不安にさせてから、本当のドラマが始まる。
ところが、女が一切追ってこなかった場合。まっっっっっっっっっっっったく、好みの女優じゃなければ、そのまま無事に終了するんだけど、実は好みのタイプだった場合、逆に「ひょっとしてオレって遊ばれてるの?」と不安になり、「本当にこのまま終わっていいの?」という疑問が湧き、そっけない態度の女優を追うという筋書きを自ら演じることになるわけ。でも、彼からLINEがきたところで、本命として追いかけてくれてるのか、2番手としての活躍を期待されてるのかわからないじゃない? だから、彼から誠実で熱いエネルギーが感じられるまでは冷たく突き放す方向で。まあ、実際は冷たくってほど冷たくしなくてもいいんだけど、欲しがり女優って欲しがり感がすぐ出ちゃうから。「きゃ♡行きたい♡ぜひぜひ♡」じゃなく、「別にその日は空いてるけど、何か?」くらいのテンションで演じて欲しいわけよ。
●名演で入籍賞に輝く女優も実在!
そういう演技メソッドを採用して、ワンチャンからの結婚までいった女優さん、2人知ってるわよ。2人とも男優さんから望みに望まれての結婚。ひとりは飲み会で知り合った男優を「一緒に消えません?」と誘って、翌朝ラブホからひと足お先に、名前も告げずに消えてからの。もうひとりは出会って1時間以内に自分から押し倒してからのというビッチ演技で栄えある入籍賞を受賞。そう、どうせワンチャンするなら自分から誘ってからの、がおすすめ。で、その後は求めないっていうのが本命賞獲得の道なのかな。
藤島佑雪 ふじしま ゆうせつ
藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)。占い師・開運アドバイザー。元銀座のクラブホステス。著書『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。『an・an web』にてお悩み相談「クラブ佑雪」、WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」、『食ベログマガジン』で「出世ごはん」の連載中。
Illustration: Momoko Ono Edit:Karin Ohira