人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その16
「彼の実家で彼ママに愛される、女優になる」
●男ウケより女ウケ、力のあるオバさまにウケるのが大女優への道!
いい? アンタたちったら、まったくわかってない!男ウケなんて狙ってるうちはまだまだなのよ。世のプロ女優を見てごらんなさいな。朝ドラの主役やって、大手の化粧品会社の広告とって、大女優の道をまっしぐらに驀進するのは女ウケ、もっというとオバさまウケのいいタイプでしょ?ホステスだって一緒。男ウケするのはいいけど、男ウケに特化すると口説かれすぎてキツくてキツくて、逃げるのが大変になって、働くコストパフォーマンスが大幅に低下するんだから。実は男ウケはそこそこで、ママとかNo.1とか力のある女にウケることでいいお客さまにつかせてもらったり、同伴のお相伴に預からせてもらうことで、色恋沙汰のトラブルなんかに巻き込まれず、スムーズに売上上げて、同伴賞獲ったりする方がコスパのいい生き方だったりするわけよ。で、そんな”力のある女にウケる”能力を彼氏の実家でも発揮できると、今後の人生設計がうーんと変わってくるわけ。そう、ターゲットを彼ママに絞って、大女優へのキャリアを拓くのよ!
●ファッションじゃなく”身だしなみ”をきちんと。
まず、身だしなみ。いい?『GINZA』読者って、ファッショニスタが多いから、彼の実家に行くってなると”ファッション”を気にすると思うんだけど、彼ママウケを狙うなら”おしゃれ”じゃなく”身だしなみ”に気を遣うの。おうちごとに”息子の彼女に対する身だしなみの許容範囲”って違うと思うけど、行ってみるまでどんな感じかわかんないじゃない? だから、無難な感じがベスト。メイクはナチュラル、爪は短めで透明マニキュアもしくは素爪で。スカートでもパンツでもいいと思うけど、膝丈より下、いっそロングでもいいかも。もちろん胸元も背中も露出は控えた服装で。色味はヴィヴィッドじゃなく、真っ黒でもなく。あとブランド丸わかりのバッグやアクセもやめとこ。もうね、ほとんど授業参観に行くお母さんくらいの勢いでいいかも。ポイントはそうね、お相手に自分の‘欲’を感じさせないことかな。性欲、金銭欲、ブランド欲、競争欲みたいな欲ってアクが強くて、好みが分かれちゃうから。そうすると自然に衣装が絞り込まれていくんじゃない?