人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その20
「一生のパートナーを賢く選ぶ、女優になる」
●人生の脚本に後悔はつきもの。
いい? アンタたちったら、まったくわかってない!オーディションをしまくって、最終的に一生もののお相手役を選んだところで、「本当にこのひとでよかったのかな」って思う瞬間はくるものなの、99%は。「もっといいひとがいたんじゃないの?」って、ふと思ってしまうものなの。人生の脚本っていうのは、どうしてもそういう風にできてるの。今回はそこを踏まえて、読んでちょうだいね。
●主演女優って、相手役を賢く選べるなんて、そんな権限あったっけ?
本当は「一生のパートナーを賢く選ぶ」なんて言い方、好きじゃないの。占いで「結婚できますか」ってご相談、めちゃめちゃ多いの。で、現在進行中の彼との「結婚できますか」に対して「難しい」っていう結果をお伝えすると「じゃ、もう彼はやめた方がいいですか」って答えが、特にアラサーのみなさん中心に返ってくるんだけど、すごく違和感あるわけ。えっ、好きだから一緒にいたくて付き合ってるわけじゃないの? って。結婚だけが目的なの? って。まあ、そうかもしれないんだけど。なにか引っかかってしまうわけよ。そもそも、配役って主演女優じゃなくて監督とかプロデューサーの仕事なんじゃないの?
●当たり役も、当たらぬ役もすべてはご縁。
わたくしは女優として、結婚は恋の延長線上にあって欲しいんだけど、恋って‘する’物じゃなくて‘落ちる’ものじゃない? そこに「賢く選ぶ」要素ってなくない? そもそも「選べた」ひとってどれくらいいるの? 顔と稼ぎと性格がよくて、家族関係もめんどくさくなくて、私だけを愛してくれて、一生浮気もせず、セックスレスにならず、かわいい子供2、3人つくれて、死ぬまで健康で私に迷惑かけないひとを、選べたひといる?
ほとんどが「そのときの勢い」で「気づいたら」「縁あって」、または「年貢を収めた」って感じなんじゃないかな。恋愛もそうだけど、結婚も本当にご縁でしかないから。