06 Dec 2019
人生、演じてナンボ!元銀座ホステス藤島佑雪の女優塾 vol.20「一生のパートナーを賢く選ぶ、女優になる」

人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その20
「一生のパートナーを賢く選ぶ、女優になる」
●人生の脚本に後悔はつきもの。
いい? アンタたちったら、まったくわかってない!オーディションをしまくって、最終的に一生もののお相手役を選んだところで、「本当にこのひとでよかったのかな」って思う瞬間はくるものなの、99%は。「もっといいひとがいたんじゃないの?」って、ふと思ってしまうものなの。人生の脚本っていうのは、どうしてもそういう風にできてるの。今回はそこを踏まえて、読んでちょうだいね。
●主演女優って、相手役を賢く選べるなんて、そんな権限あったっけ?
本当は「一生のパートナーを賢く選ぶ」なんて言い方、好きじゃないの。占いで「結婚できますか」ってご相談、めちゃめちゃ多いの。で、現在進行中の彼との「結婚できますか」に対して「難しい」っていう結果をお伝えすると「じゃ、もう彼はやめた方がいいですか」って答えが、特にアラサーのみなさん中心に返ってくるんだけど、すごく違和感あるわけ。えっ、好きだから一緒にいたくて付き合ってるわけじゃないの? って。結婚だけが目的なの? って。まあ、そうかもしれないんだけど。なにか引っかかってしまうわけよ。そもそも、配役って主演女優じゃなくて監督とかプロデューサーの仕事なんじゃないの?
●当たり役も、当たらぬ役もすべてはご縁。
わたくしは女優として、結婚は恋の延長線上にあって欲しいんだけど、恋って‘する’物じゃなくて‘落ちる’ものじゃない? そこに「賢く選ぶ」要素ってなくない? そもそも「選べた」ひとってどれくらいいるの? 顔と稼ぎと性格がよくて、家族関係もめんどくさくなくて、私だけを愛してくれて、一生浮気もせず、セックスレスにならず、かわいい子供2、3人つくれて、死ぬまで健康で私に迷惑かけないひとを、選べたひといる?
ほとんどが「そのときの勢い」で「気づいたら」「縁あって」、または「年貢を収めた」って感じなんじゃないかな。恋愛もそうだけど、結婚も本当にご縁でしかないから。
●けれども審査ポイントは、ある。
だから「選ぶ」という積極的なやり方でパートナーが見つかるもんじゃないとわたくしは思うんだけど、消極的にこういうひとは「選ばない」心がけをすることはできるんじゃないかな。そのヒントになるのが、離婚の原因になるお金のこと、お互いの家族との相性、ライフスタイルに対する考え方。このあたりが合わないと、将来ずっと一緒にいるのが難しいからね。そしてまた、それって「彼は金遣いが荒いから・ケチだから」「彼の親は問題あるから」「彼は仕事ばっかりで家庭的じゃない」っていう、彼サイドだけの話じゃなく、そっくりそのまま自分が相手女優として審査されるポイントでもあるってことを忘れないで欲しいのね。お互いのそういう面のすり合わせが、相性になるわけだから。
●実は最も賢くない選び方が、この世にある。
でもね、「選ぶ」って感覚を最終的な決断の頼りにはしないで欲しいな。結婚と恋愛は別っていうのは本当だと思う。結婚って恋愛より、もっとシビアにお金や家族を含めた人生の問題がくっついてくるものだから。でも、結婚にもお相手を好きっていう恋心は必要だと思う。だから、頭であれこれ考えて条件が揃ったから選ぶんじゃなく、ハートの声に従って好き、または好きになれそうかどうかで決めて欲しい。やっぱりね、好きにもなれないお相手と条件だけで結婚したひとは、気持ちが死んだような結婚生活送ってるから。
●一瞬でも大好き! な気持ちを記憶するのが女優の才能。
死ぬまで安心して安定した結婚がしたいから「一生のパートナーを賢く選びたい」ってなるんだろうけど、今、この瞬間の「大好き」に勝るものってないから。後で嫌なことがあっても「大好き」なひとと結婚したって事実が、後悔を少しは和らげてくれるから。ちなみにたくさんのお金持ちを見てきた元銀座のホステスとして言えることは、貧乏人が金持ちになるより、金持ちが貧乏になる方が難しい。ご参考までに!
藤島佑雪 ふじしま ゆうせつ
藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)。占い師・開運アドバイザー。元銀座のクラブホステス。著書『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。『an・an web』にてお悩み相談「クラブ佑雪」、WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」、『食ベログマガジン』で「出世ごはん」の連載中。
Illustration: Momoko Ono Edit:Karin Ohira