03 Sep 2020
人生、演じてナンボ!元銀座ホステス藤島佑雪の女優塾 vol.30「今どきモテる、女優になる」

人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。前回のテーマは「忘れられない彼と復縁するために」
その30
「今どきモテる、女優になる」
●「モテる」意味、勘違いしてない?
いい? アンタたちったら、まったくわかってない! モテたら人生イージーモード、どんなに楽しいだろう。とか、甘いことだけ想像してたりしないよね?
わかる? 女がモテるってね、男からチヤホヤされて、好き好き押されて付き合った彼が誕生日とか付き合って1 ヶ月記念日とか全部覚えててくれて、素敵なホテルで豪華披露宴後の夫婦生活も「いつもきれいだね、愛してる」とか毎日囁いてもらって…みたいなことじゃないから。わかる? それだと「してもらう」ばっかりの演技プランになるでしょ? そうじゃないから。実際、そういう役を演じたとしよう。一部の女にはウケるかもしれない。でも、多くの男、そして、真のモテ女優からすると違和感しかないよ。
●「モテる」女優は「与える」。
モテる女を演じたいなら、むしろ女優側が「見返りを求めずに与える」ことが多い脚本の方が、オーディエンスからの納得度も高いはず。「無私」「奉仕」の精神で行動するキャラ設定ってことかな。
ほら、ハリウッドの大物女優ってみんな寄付とかボランティアとかしてるじゃない? モテた結果、してるのもあると思うけど、あの精神があるから、そもそもモテ続けてるっていうのも絶対あると思う。
銀座に伝説のママがいて、みんなの憧れの存在で日本の各界の大スターたちとめっちゃ浮名を流してた方だったけど、お客さまからも他店のママやホステスからも、すっごく尊敬される人格者で、引退してからは巨費を投げ打ってボランティア活動をされてる。わたくしも現役時代、すっごくお世話になったと思ってる。とにかく「見返りを求めずに与える」ひとだった。
●美人かどうかじゃない!絶対!
身近なところでも、美人でもモテないひとや美人じゃないのにモテるひと、いるでしょ? わたくしから言わせれば「美人でも」とか「美人じゃないのに」っていう言い方自体がおかしい。モテるひとというのは例外なく「見返りを求めずに与える」。見返りを求めずに与えるか、どうかがモテキャラかどうかの基準なんだよね。
●「モテる」とは?
じゃあ、モテる女は何を「与える」のか。それは「受け入れる」ことだと思う。「受け入れる」ことは大事。今の時代、ジェンダーを多様な観点で扱うと「女らしさ」の定義って難しいけど、でも、どんなに時代が変わっても女性性を語るうえで「受け入れる」ことを外すことって、できないと思う。だって、体の構造そのものがそうだから。
それは彼の部屋を掃除したり、ごはんつくってあげたり、なんならお金も貸してあげてることとは全然、別のこと。
「受け入れる」とは、相手を否定したり非難したりせず、「受け入れる」こと。たとえば、「相手のことを思って」注意したり、自分から見て悪癖を直そうとするひとっているけど、モテないよね。だって「受け入れてない」から。もし、注意をしたければ、否定も非難もせず、違う言い回しを工夫して伝えることができるのが、モテる筋書き。
●「モテる」は職場でも有効!
受け入れキャラを演じられたら、ラブストーリーだけじゃなく、舞台がオフィスでも、絶対にモテるようになる!
上司にモノ申すとき、「それは違うと思います」じゃなく、いったん必ず「そうなんですね。それもいいかもしれませんね」というセリフを言ってから、「一応、私はこう思うのですが」と伝える。部下を注意したいときは「ダメでしょ」じゃなく、「そういうやり方もあるかもしれないね。でも、こうやってみたら?」という言い方で。
そして、モテキャラづくりの入口は挨拶から。1自分から、2明るい笑顔で、3ハキハキと、4挨拶する。これをきっちり、どなたに対してもやる! できたら、「今日、顔色いいですね」くらいでいいので、褒め言葉を添える! これらすべて「あなたを受け入れてますよ」のサインだから。ぜひ、お試しを。
さんざん言っときながら、このコラム自体、毎回否定から入るからモテないキャラなんだけどね(笑)。
藤島佑雪 ふじしま ゆうせつ
藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)。占い師・開運アドバイザー。元銀座のクラブホステス。著書『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。『an・an web』にてお悩み相談「クラブ佑雪」、WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」の連載中。個人鑑定はこちらから
Illustration: Momoko Ono Edit:Karin Ohira