人生はいつだって夢芝居。演じるほどに華やぐの。いい?女は女優よ。目を腫らすまで泣いてブサイクになっても、演じている限りはスポットライトの当たる女優なの。そして、監督で脚本家で照明係で音響係なのよ。何ひとつ、わかっちゃいないアンタたちのために銀座アガリのわたくしが、女の生き方をとことん、教えてあげるわよ。
その11
「職場における上下関係を解決できる、女優になる」
●女優には子役から脱皮するときがくる。
いい?アンタたちったら、まったくわかってない!入社して数年もすれば、いつまでも後輩ヅラしちゃいられないんだから。これまでは気難しい上司への対応も、先輩が間に入ってくれたから安全圏にいられたのかもしれないけど、これからは自分が自分で対応して、なんなら右も左もわからない後輩を守ってあげないといけない立場になっていくんだからね!
●ハリウッドにはいいお手本がいっぱい。
職場での人間関係の難しさって、もともとの性格的な合う合わないとかもあるけれど、お相手の立場によって対応を変えなきゃいけないところにあるわよね。さらに『Ginza』世代はちょうど後輩から先輩へと社内での立ち位置が変わっていく時期にいるから、自分そのものもアップデートした方がいい。つまり、職場を舞台とする女優として、役柄、演じ方を変える時期が来たということ。女優的には子役から大人の女優に変身するようなもんだから、結構難しいのよね。ナタリー・ポートマンやエマ・ワトソンみたいに、うまいことやれるといいのだけど。
●同じ演技でも、年齢・役職で周りの評価は変わっていく。
特に職場という劇場では監督からの明確な指示がないのがほとんどだから、難易度が高くなっちゃうのよね。後輩に指示出し、指導する立場になったとしても、具体的にどう振る舞えばいいか。また、脚本を書こうにも未知の領域だから、筆も進まないでしょ。 大事なのは、年齢や役職で周りからの見られ方が変わっていくことを認識すること。そこからスタートだから。学生なら「えーっ、わかんない〜」が許されても、社会人には許されないというのと一緒で、平社員には許されても役職がついてくると許されないことなんかが出てくるし、同じ言葉を発しても受け取られ方が変わってくるから。たとえば、後輩の立場での「お願いします」と違って、先輩や上司からの「お願いします」には命令的な意味合いが含まれるようになるとか。自分では命令したり、偉そうなつもりがなくても、相手には違うニュアンスで伝えってしまうことがあるということを自覚した方がいい。