正社員を目指し、アルバイト生活をしながら就活をしていた沙知さん。せっかく目標にしていた定職についたのに辞めたくなったと、占い師オカンを頼って来ました。過去には、職場の先輩が嫌い、給料が上がらない、と悩む相談者を紹介しましたが、仕事のモヤモヤは人それぞれ。沙知さんの抱える不満とは?
占いのその後…vol.14 「やりたいことが見つからない」人が幸せになるための近道は?
相談者
高林沙知さん(仮名)
IT関係・33才
五黄土星
悩みをざっくり:2年前まで勤めていた会社の社長が変わり、職場の雰囲気が変わったことが嫌で退職し、それからはアルバイトで生計を立てていたという沙知さん。昨年、やっと正社員として新しい会社に採用されたが、仕事が楽しくないという理由で、転職を考えているという。
沙知の証言:「今の会社はもう嫌。私、転職できますか?」
前の会社を辞めてから再就職ができず、2年近くアルバイトをしながら生活をしていました。正社員として再就職することを第一に目指していたのですが、半年ほど前に念願叶って採用されると、働き始めは達成感で嬉しかったのですが、まあ、仕事も職場も楽しくないんです。IT関係の営業なんですが、IT自体あまり興味がない分野なのに、扱う技術だとか商材が難しくてついていけません。まだまだ前線に出られないので、今はデータの入力作業を淡々とこなしているだけです。毎日出社するのが憂鬱です。気楽に話せる人もいないので、仕事自体も職場の人間関係にも不満が溜まっていく日々です。
転職も考えましたが、今の会社に採用される前は、就職に何度も失敗しているので、またフリーター生活に戻るのも怖くて……
オカン:五黄土星の2019年は、低迷期から抜け出したばかりなの。今の会社に入社したのは今年かしら?
沙知:はい。もうすぐ7ヶ月目に入ります。
オカン:2019年の五黄土星は、今すぐに結果が出るというわけじゃなく、今、頑張っていることが今後、結果として出てきたり、次のチャンスにつながるの。だから、今すぐ結果を認められるために仕事をするとかではなく、来年以降に繋がる努力なのよ。カードを見ても、今の会社で学べることは沢山あるって出ているわよ。
沙知:正直、IT関係の仕事は初めてなので、分からないことだらけです。SNSも詳しくないですし、パソコンもネットサーフィンか、動画を見るくらいにしか使ってこなかったんですよね。
オカン:今の状態で転職をしようとしても難しいと思うけれども、あと2〜3年くらい今の仕事を続けられたら、状況は変わるわよ。経験値として出来ることが増えるから、次に転職するときに有利なんじゃない?
沙知:でも、もう嫌なんです。会社に行くのが憂鬱なんです。
オカン:それなら、もう一度、転職活動してみたら? 会社にいながら出来るでしょう? でも、はっきり言って今の会社に入れたのはラッキーだと思うし、感謝しないといけないんだけどね。
沙知:感謝ですか?
オカン:ネットやパソコンに詳しい人を採用しないで、あなたを選んでくれたこと。皆、学校へ行って学んでいることを、仕事をしながら覚えられること。しかもあなた、30越えて正社員で採用されたんだから、それはラッキーだし感謝するに十分値するわよ。そのくらいの年齢なら即戦力を採用したいんだから。今あるチャンスを生かして学ばないと、すぐに「年齢は中間管理職なのに中身は新人」になっちゃうわよ(苦笑)
沙知:ということは、今は転職するには適していないということですか?
オカン:そんなことないわ、仕事っていうのはね、選ばなければあるのよ。
沙知:うーん。でも私はこれといってやりたいことがないんです。だから、今回のように、正社員というのを第一条件にして転職できたとしても、また同じことになりそう。それも悩みの一つなんですけど。
オカン:それは自分で見つけないと! やりたいことなんて無くてもいいけど、自分で自分を幸せな状態にするための環境を作れるのはあなただけなのよ? あれもやだ、これもやだって言って状況が許しているうちはいいけど、あなた今は手に職もない単なる会社員でしょう。 会社側から見て、「正社員ではいたいけど仕事は難しいしランチ仲間もいないから会社に行きたくない」って主張するあなたを雇うメリットって、あると思う? 自分に今出来ることと置かれている状況をよく考えてから、もう一度今後の動き方を決めた方が良いわね。
占いのその後 自分を見つめ直した沙知さん
転職活動を考えていた沙知さんだが、現在勤めている職場に残ることを選んだという。
「結局、私が転職をしたいのって、今の仕事がやりたいことでもないし、楽しい内容でもないからなんですよね。だから、他の会社に転職できたとしても、きっとまた転職したくなると思ったんです。
なので、もうしばらくは今の会社に残ることにしました。オカンの言う通り、この年齢なのに手に職はないんです。だから2年間、どこにも採用されなかったんですよね。やりたいことを見つけられたら、そのときにまた考えようと思います」
オカンの元には「何をすればいいのか分からない」という悩みを持つお客さんが来るが、オカンには答えが出せないと言う。
「“やりたいこと”というのは、色んな世界を見て興味を持たないと得られないもの。“向いている仕事”というのは、自分がまず行動に移して、その行動を他人に評価をされることで初めて分かることなの。学問だけではなく、音楽を聴いたり、映画を見たり、いろんな経験をして“勉強”しないと何も見つけられないの。何をやるかは、自分で決めることだから、私が“これをやりなさい”とは、簡単には言えないのよ」
自分の人生を決めるのは自分であり、自分の人生を作るのも自分。沙知さんが、今後の人生を豊かに過ごすためには、“今”という時間を頑張ることが、近道なのかもしれない。
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オカン
2007年に都内の自宅で占いの店をオープンし、これまでの鑑定人数は3000人を超える占い師。タロット、九星気学をもとに、霊感で見える風景や人物をヒントにアドバイスをする。霊感は幼少期からあり、10代の頃から趣味でタロットを始める。本人の希望により、店の詳細と本名は秘密。