18 May 2018
恋愛部長「大人の恋の歩き方」vol.3 最強なのは、スキがある女

恋愛部長です。皆さんは、恋多き女ですか?それとも、なかなか攻略しづらい難攻不落女ですか?
恋愛指南本なんかでは、「無理めな女を目指せ」「簡単に落ちそうに思われるな」「相手をほんろうする小悪魔たれ!」みたいに推奨されることも多いですが、恋愛部長はあえて言う。
「ごく普通の女が無理めを目指すと、ただの『無理』になる」
あのね、恋愛指南本はね、ちょっとハイレベルにモテる人が書いてるか、遊び人の男が書いてることが多い気がすんですよ。銀座でホステスやって男心を知り尽くしています、とかさ。
そんなの、普通の人が真似したってうまくなんか行きません。
そっけない素振りで無理め高めを気取って、相手の気が引けるとしたら、相当な凄腕です。
エロくて美人で、天然に見える小悪魔。男の妄想の中の生き物。
よくね、本人は駆け引きのつもりで、「あなたなんかには興味ないですし」とか、「ちょっと遊んであげただけだけど何か」的な態度をとっちゃう子がいるんですけど、はたから見てると、大体が、ツンデレのツンしかない、ただの感じの悪い女か、好意がダダ洩れなのに必死で取り繕ってる痛い子、にしかなってません。
要するに、全然効果的ではないと思う。
一方、とにかく男子に惚れられることが多くて、つねに恋の話題に事欠かない人ってどんな人かというと。
それはずばり、「スキがある人」です。「好き」と「隙」がいい感じにあふれている人ってこと。
「好き」がある人って言うのは、要するに、いろいろな人に対して心が開かれていて、周りの人を「あの人もこの人も素敵!」って思える人。ただ一人の人だけに想いを集中させて「好きだ~」って念を送るんじゃないですよ。ごく自然に息をするように、いろんな人を好きだって思える人ってことです。
そして、「隙」がある人って言うのは、他人に対して構えてないってこと。
自分以外、特に異性に対して緊張していると、どうしても防御壁があつ~くなりがち。
つまりいつでも疑心暗鬼で、「こんな風に言うけど、遊び人なんじゃない?」「私のことだまそうとしてない?」「本気じゃないんじゃない?」ってけん制してしまう。
そういう他人に対する壁が厚い人について、マイルドに言うと、「隙がないね」ってことになる。
言われた本人は、「褒められてる?」「だらしない女の対義語だよね?」って思うかも知れないですが、実際のところはみんな、「男が声かける余地がないね」と言っているのです。
「好き」があって、「隙」がある、つまりスキにあふれた女性というのは、なんだかんだ言って、恋に事欠きません。
モテるというより、つねに恋の話題が絶えないのです。
誰だって、そっけなくて、「別に」「そっちから来てくれたら考えるけど」なんて態度の女性より、「あなたって素敵ですね!」「好きになっちゃうかも!」「今度いっしょに遊びましょ?」ってニコニコしている女の子のほうがいいに決まってます。
大事なのは、「この子は俺のことを好きになってくれるかも?!」「もしかして俺が口説いたら喜んでくれるかも!!」と相手に期待を抱かせること。その妄想の余地がある女が最強なんです。
では、自分のあふれんばかりの「好きだー!」という気持ちを相手にぶつければいいのですね!と思っちゃう人もいるかもしれませんが、それはまた別の話。
ただ一人の人に集中している片思いの熱い視線は、「スキがあふれている」とは違います。
意中の彼以外にはまったく目が向かないんですから、スキが偏って滞っている状態です。
一番いいのは、たくさんあふれたスキの中で、「もしかして俺のことを一番に好きになってくれるかも?!」の「かも!?」の部分。
男は、この、もしかして、まさか、やっぱり…な、「かも!?」が大好物。
この「かも!?」な可能性に妄想し、心かき乱され悶え、恋心を燃え上らせるんです。すぐに恋愛に持ち込める女というのは、こういう男の本能を自然と刺激できる女。上手に夢を見させられる女なんです。
スキがない女は、男にとっては、ただただ「面倒くさい女」です。口説いても拒絶されるかもしれない、そんなリスクが見えていると、男もよっぽどのことがない限り手を出しません。男って、女以上にナイーブです。恋愛なんかで、自分を全否定されたらもう外を歩けないくらい傷ついちゃうんですから。
だったら、最初っから、無理っぽい女なんかには行かないに限る!と思うもの。
だからね、素人は、無理め高めを狙ってはダメなんです。
わかりましたか?
大体ね、本当の意味で無理めな極上女子って言うのは、大概ものすごーーく感じが良くて、男たちに、「え?俺にも参戦できちゃう??」って夢を抱かせるのに長けているものです。
いまちょっとイメージ戦略で間違っちゃってる皆さんは、ぜひ最強の「スキのある女」を目指してみてください!
恋愛部長 れんあいぶちょう
20代に恋愛で失敗を繰り返したことから、様々な独自の恋愛理論を編み出し、2008年から恋愛ブログ「恋はいばら道」をスタート。過去の失敗談を披露したり、多くの人の恋愛相談に乗ったりしている。私生活では、38歳で留学を機に当時結婚を考えていた彼氏と別れ、40歳で知り合った現在の夫と結婚、出産。現在は、広告代理店で働くかたわら、1男1女を子育て中。
著書に、『28歳からの必勝ルール~恋愛部長の恋のムチ』『にっちもさっちもいかない恋がうまくいく本』(大和出版)。
Webサイト:renaibucho.com NOTE(恋愛相談):note.mu/
カシワイ
装画や挿絵などのイラストレーションや漫画を描く。リイド社より単行本『107号室通信』を刊行。
HP: sankakukeixyz.wixsite.com/kfkx
instagram: @kfkx_
twitter: @kfkx_
Text: Renaibucho Cover Illustration: KASHIWAI