06 May 2019
中毒性にご用心!UKソウル界の新星、待望の1stアルバムをリリース!5月号G’s REVIEW

『GOKOH』
踊Foot Works
基盤はヒップホップだけど、どこにも属さない個性。楽曲のクォリティは高くてクールなのに印象は“愛おしいやつら”。日本における「ポップ」を軽やかに更新する4人組、踊Foot Works(オドフット・ワークス)の2作目は困ってしまうほどの中毒性。Tempalayのメンバーで、ソロアーティストとしても活躍めざましいシンガーAAAMYYYやOKA MOTO’Sのドラマー、オカモトレイジをヴォーカル(!)に迎えた快作の誕生。
(ビクターエンタテインメント/4月24日先行配信)
『Miss Universe』
Nilüfer Yanya
ソウルなどブラック・ミュージックに影響を受けながら、エレキギターとヴォーカルで独特のグルーヴを生み出すポスト・パンク的なパフォーマンスがかっこいいと話題になっていたロンドン在住のニルファー・ヤンヤ。デビュー前ながらThe xxなど大物のツアーに同行し、辛口音楽メディアも唸らせた彼女がついに1stアルバムを完成。オーガニックな雰囲気と実験性が混在するジャンル無視の圧倒的な才能でシーンに風穴を空ける。
(ATO / Hostess/輸入盤)
『グリム・タウン』
ソーク
北アイルランド生まれのソークの2作目は不穏な列車のアナウンスで幕を開ける。青春の揺らぎを鮮明に捉えたデビュー作で、18歳で高く評価された彼女だが、その影響で“音楽の外での自分”を見失ったらしい。「いくつになったら自分を肯定することができるの?」といった不安を爆発させて生まれたのは意外にも鼻歌で歌いたくなるほど軽やかなメロディ。ジェンダーレスで無垢な歌声とともに生活に染みこんでくる。
(Rough Trade / Beat Records/4月26日発売)
Recommender: 奥浜レイラ
海外フェスが好きな音楽・映画系MC。今年はNYのガバナーズとシカゴのロラパルーザ行きを計画中。
GINZA2019年5月号掲載