塩田千春[不確かな旅]2016年 展示風景:「不確かな旅」ブレイン | サザン(ベルリン) 2016年 撮影: Christian Glaeser
空間いっぱいに張り巡らせた黒や赤のおびただしい量の糸。塩田千春の作品を観ると、全身の皮膚感覚が刺激される。過去最大規模の個展では、大型インスタレーション6点を中心に、立体や写真、ドローイングなどを加え、20年にわたる彼女の活動を網羅的に体験できる。記憶、不安、夢、沈黙など、かたちの無いものを表現し、「不在のなかの存在」を一貫して追究してきた塩田。その圧倒的な世界観は、体ごと飲み込まれて感じるべし。