[放棄地帯]2019年 ©Shinro Ohtake, Courtesy of Take Ninagawa, Tokyo, Photo by Kei Okano
絵画を中心に、印刷、音、写真や映像などの多彩な表現を展開してきた大竹伸朗。その彼が、1970年代から現在までの約40年間にわたり「ビル景」という絵画シリーズを描き続けていることをご存じだろうか。画面に表れるのは、大竹の中に記憶された、さまざまな都市の、湿度や熱、騒音、匂い。それらがミックスされ、「ビル」という形を伴って描き出される。今回は、800点にもおよぶ作品を調査、「ビル景」シリーズの全貌を明らかにする。