『SEVEN』
Rei
幼少期をNYで過ごし、4歳でギターに、5歳でブルースに出合ったRei。飛び抜けたギターの表現力だけでなく、たちまち心をつかむ作曲のセンスやチャーミングな言葉の使い手として、彼女の同世代のファンに留まらず、長年音楽に親しんできたベテランのリスナーにもご贔屓が多い。7作目、7thコードを駆使するなど“7”にあふれた本作は、国も言語もシームレスに活動する彼女が、自身や聴衆を鼓舞するような力強さもあり、日々のアンセムになりそう。
(Universal Records)
『ゼア・イグジステッド・アン・アディクション・トゥ・ブラッド』
クリッピング
トニー賞11部門受賞のラップ・ミュージカル『ハミルトン』の主要キャストで、人種間の埋まらない溝を軽快なテンポで炙り出した映画『ブラインドスポッティング』では脚本・主演を務めた俳優・ラッパーのデイヴィード・ディグス率いるヒップホップ・トリオ。硬質なノイズを取り入れたビートに、冷静に畳み掛けるラップをのせたスマートな筆法にのめり込む聴衆の胸に、鋭いナイフを突きつけるシアトリカルな3作目。
(ビッグ・ナッシング / ウルトラ・ヴァイヴ)
『Apollo XXI』
スティーヴ・レイシー
ロサンゼルスのバンド、ジ・インターネットのギタリストとして活躍する傍ら、19歳で参加したケンドリック・ラマーのアルバムがグラミー最優秀ラップ・アルバム賞を受賞するなど、若くして評価を上げている売れっ子コンポーザーがソロ・デビュー。「大事なのはツールではなくフィーリング」と、活動を始めた頃からあふれるアイデアをすぐに形にできるiPhoneでの作曲を続けているが、ミニマルな環境で生まれた楽曲には音楽界の未来まで託されている。
(Beat Records)