『惑星』
片山令子
(港の人/¥1,800)
絵本や童話で、あるいは詩集で、著者の名前に触れたことがある人もいるかもしれない。「石」にはじまり「リボン」へつながり、「音」「ひとり」「ひかり」と進んでいく、詩人によるはじめてのエッセイ集。自らの《原形》に想いを馳せ、宮沢賢治のオノマトペの輝きを取り出し、何かを好きになる心の動きを伸びやかに言葉にのせる。《詩は、薬》で《本は窓に似てい》ること、色と音と心の結びつきや時の柔らかさに気づいた後の日常は、前よりも少し光って見える。
『しんじゅのこ』
渡邉良重 え/福永 信 ことば
(リトルモア/¥1,800)
まことのたまと書く宝石。その美しさに気づくのは、ずっと大人になってから?いいえ、きっとそれは出会いの瞬間から。暖かささえ感じさせるまあるい美しさに満ちた数十ページの絵本は、琵琶湖で育てられる「びわ湖真珠」が着想の源。絵を描くのは、グラフィックやプロダクトのデザインを生み出すKIGIの渡邉良重。言葉を紡ぐのは、美を愛してやまない小説家の福永信。びわ湖真珠がひと粒付属して、絵本が立体的に光る限定特装版(¥3,800)もあります。