2016年の公開以降も上映され続ける片渕須直監督作『この世界の片隅に』に、250カットを超える新エピソードが加わった約160分の長尺版。戦争によって日常が奪われる悔しさは前作以上の恐ろしさで響き、もうそこにはない失われた手が、現代の私たちを手繰り寄せ、強い思いが未来へとつながれていく。戦前・戦後を共に生き、知らなかったすずさんの側面が知れたのがうれしくて、だからこそ悲しくて、でも温かくて、涙が止まらない。 渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国公開中。
テアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開中。
©2019こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
『50/50 フィフティ・フィフティ』のジョナサン・レヴィン監督作。シャーリーズ・セロン扮する、才色兼備な次期女性大統領候補とセス・ローゲン扮する、頑固でうだつがあがらない非モテ系ジャーナリストとの不釣り合いな恋を描く、男女逆転シンデレラストーリー。キュートなラブコメながら、男と女、共和党と民主党、宗教間の対立や分断といったアメリカの社会問題を逆手にとって、シニカルな笑いに昇華させる様はたまらなく痛快。
2020年1月3日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
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