12 Feb 2020
G’s MUSIC REVIEW 天才ムラ・マサのセカンドアルバム『R.Y.C』に溢れる才能は必聴!etc.

『シーキング・スリルズ』
ジョージア
デビュー作がいくつものメディアに絶賛されたエレクトロ・ポップ界のホープ、ロンドン出身のジョージアの2作目は、ドラマーとして新鋭のミュージシャンと共演してきた経験をもとにリズムを探求。80年代のハウスやテクノを下敷きに、エスニックなエッセンスも加えてカラーをより濃くする。ひとつの音楽で大勢が身体を揺らすことは差別や憎しみよりもずっと強力だというメッセージが、彼女がポップスを鳴らす理由になっているのもグッとくる。
(Beat Records / DOMINO)
『R.Y.C』
ムラ・マサ
イギリスの孤島の音楽一家に生まれ、メインストリームに触れずユニークな感性を育んだムラ・マサ。アーティスト名は日本刀「村正」からで、響きに惹かれてつけたそう。デビュー・アルバムにはセンスに感化された名だたる音楽家が参加し、グラミー賞にもノミネート。この2作目は“Raw Youth Collage(ありのままの若者のコラージュ)”をタイトルに、同世代のミュージシャンとのコラボでよりソリッドに。ジェイムス・ブレイク以降の信頼できる才能。
(ユニバーサル・ミュージック)
『CEREMONY』
King Gnu
人気ドラマに書き下ろした楽曲のロングランヒットや、インパクトの強いパフォーマンスで人気拡大中の4ピース、キングヌー。大ヒット曲「白日」を含む3rdアルバムがついに完成。CM曲など耳にしない日はない時代を代表するバンドは、なぜこれだけ愛され他を凌駕するのか。時の移ろいを観察しその空気もアンセムに漂わせる手腕を本作でリアルに感じられるはず。春のツアーでは初のアリーナ公演も。大きな会場にすこぶる映えそう。
(ソニー・ミュージックレーベルズ)
Recommender: 奥浜レイラ
音楽、映画系MC。NYで観たボブ・ディランが最高だったので、4月の日本公演でも必ず拝みたいです。
GINZA2020年2月号掲載