『Songs For The General Public』
The Lemon Twigs
音楽家の父のもと、NYでロックの英才教育を受けて育ったブライアンとマイケルの天才ダダリオ兄弟。10代で発表したデビューアルバムはエルトン・ジョンなどレジェンドも絶賛。「人として育てられたチンパンジーが主人公のロック・ミュージカル」がコンセプトの実験性が高い2ndを経た今作はずばり「みんなの歌」。アンセミックな美メロと70sのグラム・ロックやサイケの旨みをたっぷり味わえる、奇天烈な正統派とこのタイミングに出合ってほしい。
(4AD / Beat Records)
『エナジー』
ディスクロージャー
すっかり売れっ子になった南ロンドンのローレンス兄弟によるダンス・デュオが、小休止を経て5年ぶりにカムバック。約200曲作った中から“エナジー”をキーワードに選ばれたパーカッシブでトライバルなキラーチューン満載の3作目には、マリ、カメルーンのアーティストや初めてラッパーも参加。「人間のエネルギーは地球を維持することも破壊することもできて、その責任を問われている」という問題提起のもと、新境地に到達した。
(ユニバーサル・ミュージック合同会社)
『ブリーズ・ディープ』
オスカー・ジェローム
サウスロンドンのジャズ・シーンで話題なのが、ギタリストのオスカー・ジェローム。彼も参加するアフロ・ビートバンドKOKOROKOから超絶テクの新鋭ミュージシャンたちが大集結したデビュー作は、技巧もさることながら親しみやすいメロディの名曲ぞろい。気候変動に対しエコな活動を売りにするだけの政府、移民、貧困など目の当たりにした問題を歌にのせ、現実を浮かび上がらせる。ステラ・マッカートニーのモデルにも起用された注目のホープ。
(Caroline International)