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G’s BOOK REVIEW 円城塔、木下古栗、斎藤真理子、宮内悠介など16人が書き下ろしたエッセイ集『移動図書館の子供たち』etc.

G’s BOOK REVIEW 円城塔、木下古栗、斎藤真理子、宮内悠介など16人が書き下ろしたエッセイ集『移動図書館の子供たち』etc.

4月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新刊をご紹介。


『恋するアダム』
イアン・マキューアン

『恋するアダム』

(村松潔訳/新潮社/¥2,500)

人工知能は《実存的な苦悩》を抱えることができるか?良きものでありたいと願いながら揺れる、矛盾に満ちた人間という存在を愛することができるのか?幸福に規範はあるのか?1982年のロンドンによく似た、アラン・チューリングも暮らす架空世界を舞台に結ばれる、男と女とアンドロイドの三角関係。ひとつ選択が違っていればまるきり形を変えていたであろう歴史や経済、生活、家族の脆さを緻密に描いて、その強靭さに光を当てる長編小説。

 

『移動図書館の子供たち』
円城塔、木下古栗、斎藤真理子、宮内悠介ほか

『移動図書館の子供たち』

(柏書房/¥1,800)

小説家、歌人、翻訳家など16人が《小説でもエッセイでも詩でもない、ただ短い文。しかし広い文》を書き下ろす。編者で執筆者の1人でもある西崎憲による「kaze no tanbun」プロジェクトの第二弾となるアンソロジーで、人は音に触れ、本になり、双子になる。本の中身は入れ替わり、墓はにゃあにゃあと鳴き、記憶は未来と過去を繋いでその色を塗り替える。大陸が移動するように言葉が動き蠢いて、短文という装置が幻に形を与えてくれる。

 

『だいちょうことばめぐり』
朝吹真理子

『だいちょうことばめぐり』

(花代写真/河出書房新社/¥1,800)

作家の内側にどれだけの言葉がつまっているのだろう。ぴかりと光り、ひらひら遠くへ飛んでいき、ふいに姿を消したかと思えば心に入りこんでぴたりと寄り添う。歌舞伎、鉱物、好物、湯気、音楽、人をめぐる思いと記憶とそれをかたどる言葉。タウン誌『銀座百点』に連載されたエッセイが、花代という写真家が撮る、夢と景色を引き寄せるような数枚の写真とともに収められる。花びらのような美しさをたたえた本。

Recommender: 鳥澤 光

ライター。ブンゲイファイトクラブ、「惑星と口笛ブックス」他、西崎憲さんのお仕事に興味津津。

GINZA2021年4月号掲載

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