5月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする展覧会をご紹介。
G’s ART REVIEW 国内美術館初の個展『マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在』etc.
マーク・マンダース[黄色と青のコンポジション]
2014-18 Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp, Photo: Peter Cox
ベルギーを拠点に活動するマーク・マンダース。彼は、18歳のときに得た「建物としての自画像」という構想に沿って、一貫した制作を続けている。その構想とは、架空の芸術家「マーク・マンダース」の自画像を「建物」の枠組みを用いて構築するもの。その建物に置くための彫刻やオブジェをインスタレーションとして展開し、それが人の像を構築する。本展はマーク・マンダースの国内美術館初の個展となる。言葉だけでは?になる独特の世界観。百聞は一見にしかず?
【マーク・マンダース —マーク・マンダースの不在】
『アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド—建築・デザインの神話』
アルヴァ・アアルト[41アームチェア パイミオ]1932年デザイン
Photo: Tiina Ekosaari Alvar Aalto Foundation
アルヴァ・アアルトは、建築はもちろん、さまざまな家具のデザイナーとしても知られる巨匠。本展は、彼の妻であり仕事のパートナーでもあったアイノ・マルシオに着目し、アアルト建築とデザインの本質と魅力を見つめ直すものだ。ヒューマニズムと自然主義の共存は、アアルトデザインの真骨頂だが、そこにはアイノの影響が大きい。アルヴァに「暮らしを大切にする」という視点をもたらしたアイノ。2人の名作から、才能を認めあい、補完しあう理想的な夫婦の姿も学べそう。
【アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド—建築・デザインの神話】
石川真生[大琉球写真絵巻パート6]2019 ©Mao Ishikawa
沖縄に生きる人々を撮影し続ける写真家・石川真生。1953年、沖縄県大宜味村に生まれた石川は、70年代以降、沖縄をめぐる人物を中心に、人々に密着した作品を発表し続けている。本展では47年に及ぶ制作活動の中から、石川が所蔵している発表当時のヴィンテージプリントを中心に、初期から最新作まで展示総数約500点を紹介する。矛盾や葛藤を抱えながらも、個人としてどう生きるべきかを問いかける、人々の生の力強さが表れる石川の写真を、ぜひ沖縄で見たい。
【石川真生展 醜くも美しい人の一生、私は人間が好きだ。】
*展示期間、内容などは諸事情により変更する場合があります。詳細は各展公式サイトをご参照ください。
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Recommender: 柴原聡子
建築とアートの編集者。沖縄に行けたら…!という思いも込めて、石川真生展も取り上げてみました。