9月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新刊をご紹介。
🎨CULTURE
ショパンの依頼は本当か―スリリングな長編。エリック・ファーユ『プラハのショパン』|G’s BOOK REVIEW
『プラハのショパン』
エリック・ファーユ
(松田浩則訳/水声社/¥2,750)
1995年のプラハに奇妙な噂が流れる。音楽的素養のまったくないヴェラという寡婦が「ショパンの依頼」を受け、死後の作品を採譜している、と。彼女の「噓」を暴こうと取材を始めたジャーナリストのスラニーは、自分が求める「真実」を手繰り寄せられないことに焦燥を覚える。彼は自分を説得するのか、騙すのか。ヴェラの素朴さにぞくりとさせられるスリリングな長編。
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Recommender: 北村浩子
フリーアナウンサー、ライター。氷室冴子作品の文庫での復刊が相次いでいてうれしい限りです。