1983年に雑誌『Olive』がパリの女学生のファッションやライフスタイルをお手本にしようと“リセエンヌ宣言”を打ち出し、“オリーブ少女”が誕生。カントリーテイストからチープ・シックでユニークなものまで、かわいい雑貨をどんどん生活に取り入れる時代が始まった。
アフタヌーンティーでわくわくの雑貨探し
「一人暮らしをしたらパン切り包丁とパンナイフを買いたい!」と憧れる女子が殺到したとかしないとか。トーストスタンドにお行儀よく並んだパンにお気に入りのジャムをたっぷり塗って優雅な朝食タイムを堪能したい。
“かわいい”はティーンの合言葉
原宿竹下通りはタレントショップが花盛り。黄色いキーホルダーはビートたけしをモチーフにした缶バッジ。ファンシーなデザインの絆創膏も人気で、友達と交換することが女子の間でブームに。
ペンギンマークはおしゃれの証し
吉祥寺のペンギンカフェの2階にあった雑貨店、ペンギンカフェTWO。家具やステーショナリー、バッグや衣類が並んだ店内でひと際目を引いたのがキッチンウェア。シンプルな白に金縁のラインが効いたクラシカルなデザインが特徴的だ。
変わらぬ定番デュラレックスのグラス
現在でもカフェで目にするグラス。F.O.B COOP広尾で展開され人気に。スタイリストの草分け、吉本由美さんも「業務用のウェッジウッドの普通の白い皿が素敵だ」とエッセイに書いていた。シンプルで質のいいものへの支持が集まった時代の象徴。
掃除道具もヨーロッパ風に
ブラシ、スポンジ、カゴ……家事に使用する何気ない日用品も、おしゃれな輸入品をきちんと選びたい。「好きなものに囲まれて暮らす」ライフスタイルが浸透するなか、それを叶えるアイテムが注目された。
無印良品が鮮烈デビュー
現在もリニューアルを重ねながら定番として展開される〈メモパッド〉は、当時からすでにこのスタイルで登場。89年にはアルミシリーズのステーショナリーが発売されるなど、無印良品のブレないコンセプトが伝わる。
Illustration: Miltata Text&Edit: Mana Takemura Cooperation: omomuroni, kazzycom