19 May 2022
ニッター界のバラクラバが旬に?新鋭クリエイターが続々

ある日ふと始めたことが形になり、作品群となる。誰もがクリエイターだと感じさせる、好奇心をくすぐるような唯一無二の創作品。ニッター界のバラクラバをご紹介!
幅広い年代が嗜んでいる、奥の深い編み物の世界。この冬、ファッション界を席巻したバラクラバが、いろんな編み手によって、多種多様な出で立ちに。新鋭ニットクリエイターが続々!
Alexandria Masse
モチーフは自由自在! ウェアラブルな芸術品
カナダ在住、21歳のテキスタイルアーティストが制作するのは、ファンキーなかぎ針編みのヘッドピース。動物やおもちゃ、果物など脈絡のないものも、彼女の高いニッティング技術と色彩感覚、そして抜群のユーモアで独創性ある仕上がりに。最近の渾身作は、20時間以上かけて作ったティーポット! Instagram→ @alexandria.masse
OODE CO.
人気ラッパーが火つけ役世界から注目の的に
5年前から衣装デザインを手がけている神奈川県出身のOODE CO.。ラッパーLil Yachtyのヘアスタイルに着想を得て(本人やDreamDollらが着用した!)、愛するヒップホップへの尊敬を込め編み始めた。「身につけてくれた人たちに、仲間意識のようなあたたかい空気感が生まれたらうれしいです」。Instagram→ @ocoodeco
Kristina
耳! 耳! 角! もふもふアニマルでほっこり
マーケターとして働くクリスティーナ。ふとバラクラバを作ろうと思い立って始めたところ作品がSNSで人気に。〝誰もがユニーク〟という想いを込めて動物型にこだわっている。「極寒のロシアでは暖をとれる被り物が必須。編むことでストレスも発散してます」Instagram→ @style_musso
zumi
親子が二人三脚で作る高感度のニットコレクション
神戸のニットスクール「AMIt」に通う母・和美さんと東京の古着店で働く娘・弥生さんが親子で手がけるプロジェクト。「海外コンクールへ応募したときのコンセプトが〝スーパーマーケット〟。商品や店員さんに、ガーリーでくすっと笑える要素を足しています。おもろいって思ってもらえたら本望です」(弥生さん)。Instagram→ @zumi_o_o
PEAU LAINE
棘と美が共存するピースは現代へのアンチテーゼ
数あるバラクラバのなかでもインパクト大の前面ハート!顔認証によりセキュリティが危ぶまれる今の時代にと、幼少期に祖母から習ったかぎ編みを用いて作成。目のまわりの開きは小さめに。コントラストある力強い配色でストリートな印象とハッピーなオーラが共存する。北仏のルーベを拠点とするクリエイティブ集団VULGARITÈ NOBLEに所属。Instagram→ @peau.laine
Photo: Reiko Toyama, Miyu Yasuda Text&Edit: Minori Okajima (MANUSKRIPT), Minori Kitamura, Nico Araki
GINZA2022年4月号掲載