青のカルチャー論〜新世代インフルエンサー

青のカルチャー論〜新世代インフルエンサー

インスタグラムにはじまり映画やドラマに引っ張りだこな青田買いされる新世代の若者たちに見る青とは──。


計算しすぎない 自然体の若者たち。

ブログやインスタグラムをきっかけに、モデルやミュージシャンになったり、映画にスカウトされたりするのが当たり前になった今。「最近は履歴書よりインスタを見た方が、感度の良さや軸がブレない人かどうかがよくわかる。大なり小なり演出が加わってたとしても」と友人が言っていて、「なるほど」と思った。ドラマや映画で気になる存在を見つけたとき、インスタグラムを後追いすると、その人となりが少なからず伝わってくることは確かである。

最近つい追いかけてしまう若者に共通するのが、無理せず、自然体であるというところ。カントリーミュージックのショービズ界と政治を描いた米ABCのドラマ『ナッシュビル』シーズン5にレギュラー出演し、ジャド・アパトーの手がけるNetflixのドラマ『Love』のカメオ出演でも目立っていた、女優オデッサ・アドロンも、そんな1人。昨年春にジェイデン・スミスの新恋人としてスクープされていたこの人、セクシーな唇に美しいお顔立ちながら、かわいく見せることをほとんど意識していなさそうなのである。なかばアホ面で遊ぶクレイジーな姿も隠す気なさそうだし。一方で、今年銃規制を求めるデモ「March for Our Lives」に参加し、踊りながら叫んでいる動画をアップしたりして、奔放すぎるインスタの好感度は100%だ。

Odessa Adlon フェリックス・O・アドロン Odessa Adlon:1999年6月17日、アメリカ・カリフォルニア州生まれ。父は脚本家でプロデューサーのフェリックス・O・アドロン、母は女優・声優で脚本・監督なども務めるパメラ・アドロン。Photo: Getty Images

そして、観たものをすべて虜にしてしまうのが、ショーン・ベイカー監督作『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(公開中)で主役ムーニーを演じた子役ブルックリン・キンバリー・プリンスだろう。撮影当時6歳。映画の中では、世の中に中指を突き立てる悪ガキとして天才子役っぷりを発揮していた彼女は現在8歳へと成長。賢さはにじみ出ているものの、とにかく天真爛漫で子どもらしくのびのびしているのが見ていて気持ちがいい。放送映画批評家協会賞で子役賞を受賞したときも、「ほかの候補者も最高だったし、この後みんなでアイスクリーム食べに行こうね」と泣きながらスピーチしたりして、ほわわわんとさせられた。そして、何より、映画のロケ地となったフロリダの貧困問題を解決すべく、幼い彼女がローカル・チャリティを広めるスポークスガールになったという事実には、ひれ伏すしかない。 『IT/イット 〝それ〟が見えたら、終わり。』(18)でルーザーズ・クラブ唯一のヒロイン・べバリーを演じ、ブレイクしたソフィア・リリスにも注目だ。青い瞳、透き通る肌とそばかす。どこか少年っぽさを兼ね備えた、クラシックなティーンアイドル感は見逃せない。インスタは告知と日記が中心で、更新頻度は少なめだが、かなり等身大で正直な人という印象。そんな彼女は児童向け推理小説『少女探偵ナンシー』の実写化の主演や、クレア・マッカーシー監督の新作『Burning Season』に、ナオミ・ワッツの娘役で出演が決定。6月放送のHBOの新ドラマ『シャープ・オブジェクト』にも出演するなど、さらなる活躍の年になりそうだ。

Brooklynn Kimberly Prince フロリダ・プロジェクト Brooklynn Kimberly Prince:2010年5月4日生まれ、フロリダ州出身。3歳の頃女優デビューしているが、『フロリダ・プロジェクト』で映画主演デビュー。放送映画批評家協会賞最優秀若手俳優賞受賞など、この作品でこれまでに10受賞16ノミネートを果たしている。現在全国公開中。Photo: Getty Images

Sophia Lillis Sophia Lillis:2002年2月13日、NY生まれ。7歳で演劇の名門校リー・ストラスバーグ シアター&フィルム インスティチュートに入学し芝居を学ぶ。今後は、19年秋に米公開予定の『IT』続編にも出演予定。Photo: Getty Images

最後は、インスタグラマーを紹介しよう。シーツをまとってベッドの上でまどろんだり、ビキニ姿でプールサイドで、もしくはパーカでカウチでチルアウトしたり、友人たちと戯れたり、弾き語りで歌ったり。15年、高校生でインスタをスタートした、パリのモデル兼ミュージシャン〝cami〟ことカミーユ・ヤンセンのアカウントには、まっすぐな髪にほぼすっぴん姿で、気だるそうに、やや退屈そうにこちら側を見つめる女の子が並んでいる。彼女がカミーユである。彼女のセルフィーは、自然体ながら、天性のセンスのよさがうかがえるものばかり。163cmと小柄ながら、16年からはフリーでモデル活動を始めるようになった。YouTubeを通じ、かわいいビジュアルとは裏腹に、サバサバした物言いや存在感のある歌声が人気を呼び、最近ではロンドンとパリのモデル事務所に所属している。先日、高校を卒業したばかりで、現在フォロワーは約14・2万人。「まわりに何を言われても気にしない。考えすぎずにただ自分のことをやるだけ」というたくましさを持つカミーユは、〝新世代のパリジェンヌ〟と呼ばれているらしい。

Photo: Masumi Ishida(top) Text & Edit: Tomoko Ogawa

GINZA2018年7月号掲載

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