昭和の喫茶店を紹介しつつ、その店をイメージして聴きたくなる80年代の名曲を80s好きライターの水原空気がレコメンド。Vol.4は銀座からの帰り道に寄ると気分が上がる有楽町「喫茶ローヤル」。
前回訪れたのは駒込「ボンガトウ」。
昭和の喫茶店を紹介しつつ、その店をイメージして聴きたくなる80年代の名曲を80s好きライターの水原空気がレコメンド。Vol.4は銀座からの帰り道に寄ると気分が上がる有楽町「喫茶ローヤル」。
前回訪れたのは駒込「ボンガトウ」。
有楽町「喫茶ローヤル」
有楽町はどこか懐かしい雰囲気。銀座と丸の内の中間に位置しJRの他に地下鉄の駅も多く便利なのに、昭和の名残を残しています。しかも銀座や丸の内ほどお茶代が高くもなく、帰り道にふらりと寄れる店も多いのです。
なかでも名建築「東京交通会館」の地下に佇む「喫茶ローヤル」は、1965年のビル開業時からの内装がそのまま。ステンドグラスやキラキラのランプ、グラフィカルな看板、コースターにも胸が震えます。メニューも、ホットケーキからフルーツサラダまで充実し、特にレトロかわいい季節のフルーツパフェは大人気。リーズナブルなお値段と職人技のフォトジェニックな盛り付けがその理由のよう。
冬にはいちご、夏にはメロンのパフェが登場。これで800円はお値打ち。テーブルに届いた瞬間、誰もが笑顔に。
皿盛りのフルーツサンデーも美しい。900円。
かつては近くに都庁があったためおじさまたちに占拠されていた店内も、1991年の都庁移転と共に閑散と。そこで一念発起したスタッフが工夫を凝らし、現在のような喫茶メニューが充実したのだそう。2020年春からは禁煙になり、女性のお客さんもますます増加中!
なんともおしゃれなインテリアは、前のオリンピックの頃に人々が憧れた未来の姿なのかも。
最近の人気メニューはスフレパンケーキ。どこか古いレコードプレーヤーを思わせるビジュアルも愛らしい。スタッフは全員ホールもキッチンも経験しているベテランの方ばかり。執事のようなダンディさにしびれます。
フカフカのスフレパンケーキはコーヒー・紅茶とセットで1100円。
この店の帰り道に聴きたい80年代の名曲
『WOMAN』
フランク永井
今回のお店をイメージした80sソングは、1982年のスマッシュヒット『WOMAN』。バリトンの魅力で26回連続紅白歌合戦出場を誇るフランク永井さんが、なんと山下達郎さんとセッションしたシティポップの名作。16ビートの達郎ワールドを歌う歌謡界の帝王は、喫茶ローヤルのようにジェントルでモダン。有楽町でのひとときがよりハッピーになるはず。フランク永井さんの大ヒット曲にちなむなら『有楽町で逢いましょう』。
80年代好きライター。夏の扉を開け秘密の花園へ時をかける探偵物語。GINZAウェブ「松田聖子の80年代伝説」でインタビュアーも。