28 Aug 2020
ノア・バームバックが描く、些細な日常に迫った『マーゴット・ウェディング』。愛する映画とTシャツと vol.3

お気に入りのTシャツに袖を通し、大好きな映画に没頭する至福の時間。 チャーミングバスターズが、想いを寄せる作品と心躍るTシャツについて語ってくれました。
Jo Motoyo
映像ディレクター
「友達からもらった〈トリコ・コム デ ギャルソン〉のアイスクリームTシャツ。ピンクのボブヘアともマッチするキッチュで派手なプリントがお気に入りです。〈メゾン エウレカ〉のワイドパンツを合わせて、大人っぽさも意識しました」
好きな映画
『マーゴット・ウェディング』
監督: ノア・バームバック/07
「Netflix映画『マリッジ・ストーリー』(19)も記憶に新しいノア・バームバック監督の作品です。脚本家としても有名な彼の持ち味は、なんといっても単調な日々を巧みに表現する会話劇。映画の中の人生って、親の離婚や初体験など、他人とシェアしやすい〝Xデー〟を軸に語られることが多いと思うんです。でも実際のところ、人生の99%を占めるのはなんてことない出来事だったりしますよね。『マーゴット・ウェディング』では、普段見落としがちなディテールを丁寧に描くことで、より色濃く、共感性の高いキャラクターが生まれていく。私が撮る映像でもそれを目指しているし、些細な日常に迫った映画に心惹かれるんです」
チャーミングバスターズとは?
90年代のアメリカで使われたスラング。女の子がなぜか惹かれてしまう人気者の男の子のこと。ジェンダーレスな今、おしゃれでその存在が魅力的なGINZAガールズを敬意と親しみを込めてチャーミングバスターズと呼んでいます。
Jo Motoyo ジョー・モトヨ
日本語、英語、中国語を話し、映像ディレクター、フォトグラファー、コピーライターとして活躍。「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM 2019」にて監督部門審査員特別賞を受賞し、長編デビューが決定。Instagram: @jomotoyo
Photo: Reiko Touyama Text&Edit: Sakiko Fukuhara Cooperation: UTUWA
GINZA2020年8月号掲載