コンビニ丸ごとアートにしちゃった。シカゴのDIYおじいちゃん、トーマスさんに会ってきた

コンビニ丸ごとアートにしちゃった。シカゴのDIYおじいちゃん、トーマスさんに会ってきた

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世界中から魅力ある本とその作り手たちが一堂に集うアートブックフェア。憧れのアーティストや、本を通じて知り合った友人たちに会えるのも楽しみだけれど、なんと言っても一番の醍醐味は、未知の作家との出会い。

なかでも最近もっとも衝撃を受けたのが、今年6月に上海で開催された「Shanghai Art Book Fair 2018 : UNFOLD」で、アメリカ・シカゴのギャラリー「062 Gallery」が紹介していた Thomas Kongというアーティスト。そこで販売されていた作品は本ではなく、A4のコピー用紙。

使い終わった空き箱や、包み紙、新聞や雑誌の切り抜き、ダンボールの切れ端など(要するにゴミ)を使ったコラージュ作品は、フォルムの切り取りかたや配色がどれも絶妙。

 

 

どこか現代的なストリート感もありつつ、小さな落ち葉が添えられていたり、遊び心溢れる新鮮なバランス感覚。そして「Be Happy」のピースフルなメッセージに一目で心を奪れ、気づけば夢中で作品を物色。フェアで買い物するための予算をすべて使い果たしていたのでした。

 

これはちょっと買うか迷ったけれど、「この作品を日本人が買うことに最高に意味があるよ!」とゴリ押しされて勢いで購入。

 

062 Gallery の若きオーナー S.Y.(写真中央)は、韓国出身で元・歌手だそう。062 Garellyのインスタグラムはこちら

 

聞けば彼は、シカゴの郊外で小さなコンビニを営む普通のおじいちゃん(!)で、店内の棚を飾り付けるために60歳を過ぎてから突如このアートワークを作り始めたとのこと。ヤバすぎる。そのコンビニに行って、トーマスおじさんに会いたい!ということで、勢いよくシカゴにやってきました!

 

ミシガン湖の高速水上ジェットバスから眺める、摩天楼発祥の地シカゴの街並み。「ロッキーのテーマ」で出航する30分コースおすすめです。

 

S.Y. と合流し、早速車でトーマスおじさんのコンビニ「KIM’S CORNER FOOD」へ。お店はシカゴの中心部から北へ車で30分ほどの郊外にありました。こちらがそのお店。

 

 

早くも店のガラス戸から溢れるトーマスワールド。早速写真を撮っていると、「彼は本物のアーティストだよ、早くドアを開けて入りなさい!」と、近所の人が嬉しそうに声をかけてきてくれた。彼が町のひと皆に愛されていることが伝わってきて既に感動。さてさて、ドアをノックするとトーマスおじさんがゆっくりと現れ、「ウェルカム〜!」と笑顔で出迎えてくれた。

彼が生ける伝説、Thomas Kong。クタクタのボーダーTシャツがキュート。

 

そして目に飛び込んできたのは、店内中に雑然と散りばめられたアートワーク!

最高なアートピースに埋め尽くされている店内。商品といっしょに陳列された作品は、材料のほとんどが商品の包装紙や空き容器のため、絶妙に調和しつつカオスな空間に。こんなごちゃごちゃで商売成り立つのかな…って感じだけれど、常連さんが「ハーイ!トーマス、元気〜?」みたいな感じで普通に買い物しているので案外大丈夫なのかもしれない。家の近所にこんなコンビニがあったら、毎日通っちゃうなー。

 

 

 

というか普通に売ってる商品も、なかなかのラインナップ。

 

なぜか冷蔵庫で冷やされている作品も(笑)よく見たらスーツケースが突っ込んであるよ!

 

もはや店ごと買い占めたい状態ですっかり「Be Happy」な気分になっていると、「バックルームも見せてもらいなよ!」と、S.Y.に案内され、店の奥のドアを開けると…なんということでしょう!そこにはトーマスおじさんのアトリエと化した小部屋が。

 

 

バックヤードにあったのは、商品の在庫ではなく、すべて創作意欲の爆発しまくったトーマスおじさんの作品!無造作に積み上げられたダンボールも全部!信じられない!!

 

 

既にトーマスおじさんファンになってしまったみなさん、安心してください。この奇跡の部屋はトーマスおじさんに一声かければ誰でも自由に見させてもらえます。さらに、「気になるものがあったらトーマスのところに持って行きなよ!」と、S.Y。なんとここにある作品はお店へのドネーションとして購入することもできるのです。

作品を抱えてレジに持っていくと、「うーん、じゃあ〇〇ドルね」と、かなりのどんぶり勘定でトーマスが値段を伝えてくれる仕組み。「えっそんなに安いの!」という値段だったので、ちょっと多めに支払いさせてもらう。

糊がはがれてるところを見つけ、おもむろに修復。

 

 

買った作品全部にサインしてくれる優しいトーマス。

 

最後はいっしょに訪れたライター小嶋さんとTMTM(Stomachache.)と記念撮影! 独創的な作品の素晴らしさだけじゃなく、トーマスおじさんの優しくてチャーミングな人柄が、皆を惹きつける理由かも。ちなみにお店は年中無休! シカゴを旅した際は、Be Happy な彼のコンビニをぜひ訪れてみてください。

 

Kim’s Corner Food
1371 W. Estes Ave, Chicago, IL 60626.
OPEN 8:00 – 20:00, 7 days a week

062 Gallery
1029 W 35th St,Chicago, IL, 60609 www.062official.com

黒木 晃 AKIRA KUROKI

渋谷の書店ユトレヒトスタッフ。運営に携わるTOKYO ART BOOK FAIRは、来年3月にGINZA SONY PARKでイベントを開催します!トーマスおじさんの作品も改めて日本で紹介したいなあと画策中。

TOKYO ART BOOK FAIRutrecht.jp

instagram
@qrqi @utrecht_nowidea

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