日本を代表とするフォトグラファーのひとりとして、90年代より常にエディトリアルやファッションフォトの最前線で活躍してきた鈴木親氏の作品展が KOSAKU KANECHIKA にて始まった。
東京の濃密なエネルギー 鈴木親展「晴れた日、東京」
GINZAでも活躍中の鈴木氏は「Purple」、「 i-D」、「 DAZED & CONFUSED」、「 LIBERTINE/DUNE」等の国内外の雑誌をはじめ〈ISSEY MIYAKE〉、〈TOGA〉などのワールドキャンペーンヴィジュアルを⼿がけてきた。デジタルが普及した写真という世界では、オリジナリティを保ち続けるのは容易ではない。そんな中で鈴木氏が作家としての評価を確立してきたのは、国内外での経験のもと、撮影現場全体をマネージングしながら、自身の好奇心、時代や文化と真摯に向き合ってきたからかもしれない。
© Chikashi Suzuki, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
撮影の舞台は世界中のクリエイターを魅了する街、東京。これまでの作品群の中から、花や東京の風景、ポートレートなど、未発表作品を含む約30点の作品を展示する。全てフィルムで撮影されたという作品群は、そこにいたからこそ撮れたという濃密な瞬間の重なりや、不思議なエネルギーが感じられる。
©Chikashi Suzuki, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
©Chikashi Suzuki, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
東京という街を表現するのに最適な、湿気を含むような質感の表現はポジフィルムだからこそ可能であり、デジタルがあるからこそ発見できたと鈴木氏は語る。移りゆく時間をシンプルに切り取っただけなのに、胸に深く残るような美しさ、独特の世界。鈴木氏が作り出す多様な側面を会場で存分に感じて欲しい。
鈴⽊親展「晴れた⽇、東京」
会期: 2018年4⽉21⽇(⼟)~6⽉2⽇(⼟)
開廊時間 :11:00 ~ 18:00(⾦~ 20:00)
休廊: ⽇・⽉・祝
会場: KOSAKU KANECHIKA
住所: 東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 5F
電話: 03-6712-3346
⼊場料:無料
🗣️
鈴⽊ 親
1972年千葉県⽣まれ。1998年渡仏。雑誌Purpleにて写真家としてのキャリアをスタート。 Purple(フランス)、Libertine/DUNE(日本)、 i-D(イギリス)、DAZED&CONFUSED(イギリス)、 CODE(オランダ)、Hobo(カナダ)、IANN(韓国)、honeyee.com(⽇本)、commons&sense (⽇本)等の国内外の雑誌から、ISSEY MIYAKE、TOGA、Y’s等のコマーシャル、GUCCI、FACETASM 等のムービー制作、ビョークの「Biophilia」、 よしもとばなな著「どんぐり姉妹」 (2011 年、新潮社)での撮り下ろし等、活動は多岐にわたる。
主な個展をtreesaresospecial(2005年、東京)、G/P gallery(2009年、東京)で開催、また主 なグループ展をColette(1998年、パリ)、LA MOCA(1998年、ロサンゼルス)、Henry Art Gallery (2001年、ワシントン、アメリカ)で開催している。