20 Sep 2020
東南アジアを感じるレコードショップ兼喫茶店。たかの台「KIKI RECORD」：東京の気になるお店 Vol.7
ハードルが高そうなレコードショップも、コーヒーやカレーを味わいながら選べる店なら、初心者でも安心。店主の推薦盤には、サブスクリプションで聴ける曲もあるのでチェックしてみて。
たかの台
KIKI RECORD
オリエンタルなミュージックと出合う
インドネシアやベトナムなど、アジア諸国を訪れ、レコードを買い付けている馬場正道さん。2013年に、地元のたかの台にオープンしたレコードショップ兼喫茶店には、セレクトされている音楽のせいか、独特のリラックスした空気が流れている。その理由を尋ねてみると「東南アジアでは、レコードを探す人が集まり、コーヒーを飲みながら談笑をすることが定番。現地では床に座っていますが、さすがにそこまでゆるいお店は作れないので（笑）、喫茶店にしました」という。のんびり過ごせるようにと厳選された本のラインナップもうれしい。
厳選された古本コーナーは、旅の多い店主が実際に読んでいそうな珍しい本ばかり。買い付けはもちろん、実際に私物も放出しているのだとか。
KIKI RECORD
住所: 小平市たかの台44-1
TEL: 042-313-2245
Twitter: @KIKI_RECORD
細胞からリラックスするインドネシアの音楽
『SANG BANGO』 MUS D.S., Orkes REKA MUSIKA
「インドネシアで初めて買った、民族音楽やラテンなどがごちゃ混ぜになった作品。言葉遊びのような『TAM TAM BUKU』が最高！」
『NADA KENTJANA』 NADA KENTJANA
「60年代のスンダ族のバンド。サイケデリックな匂いのラテン音楽。ジャワ島のスンダ族の民謡は、沖縄の音楽に似ている気がする」
『NUMPAK SEPUR』 ANEKA WARNA
「インドネシアの“クロンチョン”は世界最古のポップスと言われているジャンル。『Serimpi』レーベルの作品は録音が良いものが多い」
『YANTI BERSAUDARA』 YANTI BERSAUDARA
「三姉妹コーラスグループ。ガンブス、イスラム音楽のような『LAMPU ALADIN』が面白い。彼女たちは三兄弟もいる音楽大家族」
『AGAMA』 IIN BATARA
「インド音楽に影響を受けたダンドゥット。スティーヴィ・ワンダーのカヴァーは、イントロのタブラと歌い出しに笑ってしまう」
＊紹介しているレコードは中古盤が多いため、売り切れている可能性があります。事前にお店へお問い合わせください。写真は私物です。
Text: Katsumi Watanabe
GINZA2020年6月号掲載
