ginzamag.com読者のみなさまにはお初にお目にかかります、有島コレスケです。
普段は色々なバンドで、ベースやドラム、たまにギター、稀にコーラスのみレコーディングに参加、と色々な場所に現れつつ、「arko lemming」という名義で作詞作曲歌唱全楽器演奏を全て一人で行い活動しています。
曲がりなりにも、此の様に人様の前に立ち自分の創作物を見せつける(しかもお金もいただいちゃう)活動をしている者からすると、そりゃあデヴィッド・ボウイなんて、神様のような存在なわけです。
個人的に全ての芸術は最終的に「舞台演劇」に近付いていくのではないかと思っており、(実際「ファッションショー」と称して演劇を上演している〈ka na ta〉というファッションブランドもあります)。
Ka na taのえんげき 「きゅう」 より via http://dobyonly.com
ボウイの活動の遍歴を見ていると尚更その自論がなかなか的を射ているのではないかと少し得意な気持ちになります。
僕よりもボウイに造詣の深い方は世界中に何億人もいると思うのでそこはお任せしてあまり詳しくは書きませんが、常に自身のスタイルや音楽ジャンル、髪型やファッションをも変化させ自分の存在そのものを表現として打ち出し続けた彼は、まさに「表現者、斯くあるべき」というような人と言えるでしょう。
先月デヴィッド・ボウイ大回顧展『DAVID BOWIE is』(4月9日(日)まで天王洲・寺田倉庫G1ビル天王洲にて開催中)も観て2時間みっちり楽しんで(それでも足りないくらい!)、金色のポーチも購入し日頃持ち歩いているわけですが、今回の写真展は、ルー・リード、イギー・ポップなど70年代を彩る様々なロック・スター達を撮影し、今なお最前線で活躍するミュージシャン達を撮り続けている伝説のロック・フォトグラファーであるミック・ロックが撮ったデヴィッド・ボウイ!ということで、とても楽しみでありました。
VACANT前のどでかいポスターがもう既に最高です。良い色です。ちなみにこのポスターはフライヤーになっていて、写真も色も違うバージョンがあと2つあるんです。しかも紙質がツヤツヤしていてかわいいので持ち帰り必至です。VACANT入り口フライヤー置き場に置いてあるので、折れ曲がらないように必ずA4サイズのクリアファイルを持って行ったほうがいいと思います。
入り口で出迎えるピンクのネオンサインがかっこいい。最悪ここまでなら無料で観れますが、せっかく500円バッヂ付きで入れるので、素直に入場しましょう。
全50点にも及ぶ写真はほとんどが1972〜73年に撮影されたもの。
ボウイは作品を発表するごとに、その作品に合わせて様々な架空のキャラクターを自ら創り出し演じる、というスタイルの活動をしてきましたが、そんなボウイの経歴の中でも特にアイコニックで最重要期と呼ばれているのが、72年に発表されたアルバム「ジギー・スターダスト(原題:The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)のコンセプトに基づいたロックスター「ジギー・スターダスト」というペルソナでした。
デヴィッド・ボウイことジギー・スターダストさんはアルバムを発表し、バックバンド「スパイダーズ・フロム・マーズ」を従えて長期にわたるツアーに出るわけですが、今回の写真展のミック・ロックとはその頃に出会ったようです。まさにそのジギー・スターダストのツアーの裏側や「スパイダーズ・フロム・マーズ」の面々との写真も展示されてます。
会場の中心にはスクリーンが吊るされ、ミック・ロックとボウイのフォトセッションの様子が、スクリーン反対側ではミック・ロックが監督したミュージックビデオが流れています。