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中瀬萌個展が〈エンダースキーマ〉が運営する「隙間」で開催。TAIHEI制作の音楽も寄り添う

中瀬萌個展が〈エンダースキーマ〉が運営する「隙間」で開催。TAIHEI制作の音楽も寄り添う

2023年3月4日(土) から12日(日)まで、〈エンダースキーマ〉が運営するスペース「隙間」にて、アーティストの中瀬萌の個展が開かれる。展示空間ではミュージシャンのTAIHEIが制作した音楽が流れ、作品との対話を後押しする。


彫刻家の父を持ち、アトリエのある家で自然に囲まれて育った中瀬萌。線画やイラストレーションから始めた作家活動は、今、溶かした蜜蝋に色を加える技法・エンカウスティークにたどり着いている。

蝋の流れと色の出具合はさまざまな要素で変わり、作家はその偶然性から自己の感情を汲み出そうとする。一枚のキャンバスの上には幾度も色が重なり合い、それは海や空が見せる奥行きのある表情にも似ている。
エンダースキーマ, 隙間, 中瀬萌, TAIHEI

今回の展示「ある日の種」は、鑑賞者と作品との相互作用を促すことを目指す。展示空間には絵画だけでなく音も配置。楽曲を制作したのは、鍵盤奏者でドラムレスバンド・賽(SAI)のリーダーTAIHEI(櫻打泰平)。元々交流のあった中瀬の作品をもとに、その情感を増幅させるような音を作り出した。

展示が行われるのは、〈エンダースキーマ〉が手掛ける「隙間」。アートギャラリーでもあり、イベントのためのオープンスペースでもある。展示者は作品を空間に渡し、空間は「場」を展示者に、作品との出会いと購入機会を来場者に提供する。展示者と展示場所の間に生まれるやりとりは「作品」と「開催」の物々交換と位置付けられている。それは、貨幣を介さないけれども確かな「価値」の交換だ。(実際、エキシビターから「隙間」に支払いはなく、展示作品のうち一点を納めるのみ。来場者が購入した作品の売り上げはすべてエキシビターに支払われる)

そういった等価交換をコンセプトとしたスペースで、来場者は作品と対峙することになる。観る人と観られるものとの間にもきっと何かしらの交換があり、価値が生まれる。

本展示で絵画と音が織りなすのは、まさにそんなコミュニケーションの空間だ。

【隙間6.0 中瀬萌 In Collaboration With TAIHEI「ある日の種」】

会期: 2023年3月4日(土)〜12日(日)
時間: 12:00〜19:00
会場: 隙間
住所: 東京都台東区蔵前3-11-2 1F

Text: Motoko KUROKI

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