モロッコの”京都”、古都フェズを巡る女子旅【後編】

モロッコの”京都”、古都フェズを巡る女子旅【後編】

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古都フェズは、マラケシュよりものんびりステイがしたい人におすすめ。小さい街を迷い歩きながら、日々の予定を決めずに非日常の土地に流れる時間を堪能できる。もちろん、いわゆる観光に適した、様々な史跡や雑貨のお買い物も楽しめる。それらは豊富に出ている観光ガイドをご覧あれ。あれこれ観光するより、ちょっと背伸びした大人な旅をしたい人は、ぜひフェズへ! わざわざ遠くまで来たのに、こんなことしていいの!?って思うかもしれないけれど、きっとそんな時間こそ、贅沢な思い出になるはず。


  

6. フランス語のメモをポケットにしのばせて

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観光として一番有名なブー・ジュルード門。ツーリストがいっぱい。ここからスークが始まる。

モロッコの人々が話せるのはアラビア語かフランス語。英語はほとんど通じません。旅先で必要なフランス語(というか単語)の予習も忘れずにね。私は何度「Je ne peux pas parler français(私はフランス語が話せません)」と言ったことか……。

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とにかくフェズにはあちこちにネコがいる。イスラム教ではネコは大事な動物だそうで、みんなやさしくしてくれるみたい。

 

7. 背伸びしてリヤドにステイ!

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リヤド・フェズのロビー。ステンドグラスとセリージュ(タイル)の模様がきれい。

リヤドとは、昔の貴族の高級な邸宅を改装したホテルのこと。中庭やロビー、お部屋にも、豪華絢爛な装飾が。この中にいると、普段の生活を完全に忘れてプチ貴族な気分に。おすすめの過ごし方は、チェックインしたら一日中外に出ないこと。食事もバーもスパもプールもぜんぶそろってるリヤドの中で気の向くままに過ごせば、気分もいっそうリフレッシュ。

数あるフェズのリヤドの中でも、邸宅の装飾がとくに素晴らしいとされているのがリヤド・フェズ。素晴らしいインテリアはもちろん、レストランのお食事も伝統的なモロッコ料理が現代風にアレンジされていて、モダンに洗練されたモロッコスタイルが味わえる。レストラやバーには、とびきりのおしゃれをしていこう。

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リヤドのお部屋。泊まったのはこじんまりとした一室。他にスイートやプライベートテラス付きの豪華なお部屋も。

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リヤド・フェズのバーからは、フェズのメディナが一望できる。夕暮れ時は空がピンク色に染まって絶景。そこに、ある時間になるとコーランが街全体から響いて感動的。

8. 洗練されたアルティザンのテキスタイル

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Artisan Projectのスタジオ

モロッコといえばキリムなど、伝統的なウールやコットンのじゅうたんが有名。スークのあちこちでも売っているけれど、伝統的な柄がメインで似たデザインが多いのも確か。そんななか、サンフランシスコ育ちのデザイナーのニナが、モロッコのアルティザンに魅せられて始めたのがArtisan Project。砂漠のノマドであるベルベルのじゅうたんや、モロッコの伝統的なテキスタイルをベースに、今のファッションにもなじむカラーリングやディテールのアレンジを加えて、オリジナルのアイテムを展開している。

フェズにある彼女のスタジオにはサンプルがいっぱい。サンプルから購入することも可能だし、海外からのオーダーメイドもできる。緑のない砂漠では、じゅうたんが家であり、庭だったそう。自分だけの1枚をオーダーしてみてはいかが?

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コットン製のストール。デザイナーのニナいわく「ビーチでラグにしても、夕方にはストールにしてもいい」アイテム。ブルーにゴールドの糸でほどこされたベルベルの模様の刺繍がまるで星空のよう!

9.街のヒストリーもきちんと感じて

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ブー・イナニア・マドラサの異常に緻密な大理石の彫り物

 

モロッコ一の古都だけあって、いろいろな歴史的観光スポットも充実。メディナの中心にある巨大なカラウィン・モスクを始め、驚異的な手仕事が見られるイスラム建築がたくさん残っている。1357年に完成したフェズ最大の神学校、ブー・イナニア・マドラサは、大理石の細かすぎる彫刻が見もの。あまりに精緻な文様が見えるところすべてに彫り込まれている光景は、さすが宗教建築という崇高さ。陶磁の歴史も深いフェズでは、セリージュと呼ばれるタイルを使った床や壁の装飾や、陶器の文化も色濃く残る。そんな美しく緻密な手仕事の歴史が見られるのがダール・バトハ博物館。このほか、木の道具や家具など、木にまつわる歴史を見られるウード博物館も、すべてメディナの中や周辺の徒歩圏内にある。

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タイルや陶器に使われる印象的な藍色は、フェズならではの色でフェズブルーと呼ばれる。写真はリヤドの調度品。

10. さて、お土産はどうする?

お土産に買ってきたのは、炊くと香りのする石、フェズ刺繍のクロス、バブーシュ、はちみつ。この白い石は不思議なことに、火をつけると溶けて香りがする。日本のお線香にも似てるけど、そこはかとなく中東らしいウードも香って、やっぱり異国の匂い。

はちみつも、くまのプーさんのような大きな瓶から柄杓で救って容器に入れてくれる。買ってきたのはサボテンの蜜。口に含むとちょっとぴりっとする。でも、喉の不調にはこれが一番なんだとか。他にもシダー系やフローラル系など、まるで香水のように選ぶことができる。

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火をつけると、ウードの香りがする石。

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モロッコといえばのバブーシュは、ぜひ先のとがったものを。底の革も厚めなので、外履きにも使えそう。昔気質の職人が残るフェズの方が、マラケシュのものよりちょっと丈夫そうな気も?

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フェズでは、昔から刺繍が女性の大切な仕事。幾何学模様のステッチがエレガント。

 

 

モロッコの古都、フェズを巡る女子旅 【後編】 はこちら

・ラビリンスに地図はいらない

・いくつもあるガーデンを堪能すべし

・街歩きの一休みはフレッシュジュースで

・ミント!ミント!ミント!

・午後はお庭でお茶を

 

*フェズへの行き方:日本からモロッコへのフライトは、中東のドバイやドーハ経由か、パリ経由。中東経由はカサブランカまでしか飛んでいないので、そこからフェズへは電車かタクシーで4~5時間。パリ経由の場合は、日本からの便が着くシャルル・ド・ゴール空港と異なり、パリからフェズへのフライトはオルリー空港発なので、トランジットに注意を。

柴原聡子 Satoko Shibahara

建築設計事務所や美術館勤務を経て、フリーランスの編集・企画・執筆・広報として活動。モロッコを拠点にする友人のアーティストを訪ねて、モロッコへ旅行。迷宮フェズの埃っぽい路地(スターウォーズに出てくる街っぽい)と、サハラ砂漠で遭遇したマッドマックス級の砂嵐で、異国というよりどこか違う星に行ってきたような感覚に。

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