いよいよ夏本番!ドライブが楽しくなる季節。窓全開で音楽を聴きながら、みんなで歌うもよし、ひとりで音楽に浸るもよし。そんなとき、ふと「あの人、元気かな?」と想うことありませんか? いつしか合わなくなってしまった友達、家族、部活仲間など……無性に会いたくなったり、あの頃の自分に会いに急に旅に出たくなったり。夏は短い分、思い出が凝縮されているから「自分史」を振り返らせてくれる季節な気がします。7月はそんな「あの人に会いたくなる」映画5作をピックアップ!
Hello, my friend!この夏、友達に会いたくなる映画5選
『悲しみに、こんにちは』
あらすじ
時は1993年、バルセロナに住む6歳の少女フリダは、若くして両親を亡くし、若い叔父夫婦とその幼い娘のアナと共に暮らすこととなる。温かく迎えてくれてはいたのだが「なぜ母親はいなくなったのか」「なぜわたしはここに住むことになったのか」「なぜわたしの怪我を怖がるのか」たくさんの「なぜ」が6歳の少女を取り巻いて行く。そしてこの夏、初めての「試練」「葛藤」を経験したフリダは、幼い子供から少女へと成長していく。
あの人に会いたくなるPoint
「少女になった瞬間」
少女になった瞬間って覚えていますか?大人になった瞬間は一応20歳が成人、ということである意味共通の区切りはありますよね。でも幼子から少女の境目はわからない。いつだったのだろう。フリダにとっては1993年の夏がその瞬間だったのかな、と思います。あの頃はもしかしたら「勇気」「チャレンジ」「好奇心」等の面において、今の自分より優れているかもしれないですよね。昔の自分から改めて学ぶこともあるはず、そんなことをフリダに自分の幼少期を重ねて見入ってしまう映画です。
7月下旬、ユーロスペースほか全国順次公開
配給・宣伝:太秦、ノーム
(c)2015,SUMMER 1993
公式HP:kana-shimi.com
『ポップ・アイ』
あらすじ
タナーはタイのバンコクで著名なの建築家。妻とはあまり上手くいっておらず、自分の若かりし頃の代表作であるビルの取り壊しも決まった。そんな時、一頭の像を見かける。それは幼少期を共に過ごした象のポパイだった。「世間はくそ食らえ、2人で生きよう」タナーは、愛象と共に故郷へ帰る旅を始める。
あの人に会いたくなるPoint
「旅って人に必要なんだ」
旅先でいろいろな人と出会い会話をする。ホテルのカウンターやレストランのウェイター、街ですれ違う人。そういった人々が自分の心を豊かにし、時には成長を促してくれます。タナーのように、旧友との旅で新たな友達ができる、そして本当に大切なものに気づく。とてもポジティブな連鎖ですよね。この映画をきっかけのローカルな旅をしたり、友達の輪を広げたり。日々の小さな幸せを改めて感じとってほしいな、と思います。
8月18日(土)ユーロスペースにてロードショー 以下全国順次公開
配給:トレノバ、ディレクターズ・ユニブ
©2017 Giraffe Pictures Pte Ltd, E&W Films, and A Girl And A Gun. All rights reserved.
『シング・ストリート 未来へのうた』
あらすじ
1985年 アイルランドのダブリンでのお話。ごく普通の高校生コナーは、家庭の事情で転校することになるが、その転校先が少し荒れている学校。そんな中、とあるきっかけで、ダーレンという友達が出来たタイミングで、ラフィーナという美女に一目惚れするコナー。モデル志望のラフィーナと仲良くなりたい一心で「俺のバンドのPVに出演しないか?」と伝え、連絡先をゲットし、ダーレンに言う。「バンド組もうぜ!」彼らの青春が動き出す。
あの人に会いたくなるPoint
「何かをやり遂げた友達は一生もの」
『はじまりのうた』など、心地よい音楽とハートフルな雰囲気で人気のジョン・カーニー監督作品の中で特にファンが多い本作。青春時代、恋愛でなくても何かのきっかけで仲間と一丸になって挑んだこと、皆さん何か思い当たる節があるのではないでしょうか。そんな毎日に全力で新しいチャレンジに挑んでいた10代の頃を思い出させてくれる映画。オリジナル楽曲もクールだし、ライブシーンはもう最高!何度も観たくなります。
発売中
価格:¥3,800(税抜)
発売・販売元:ギャガ
© 2015 Cosmo Films Limited. All Rights Reserved
『LION/ライオン~25年目のただいま~』
あらすじ
5歳の少年サルーはインド西部の田舎町で、母たち家族と幸せに暮らしていた。サルーの一家は決して裕福ではなかったこともあり、時折、兄のグドゥと石炭を盗んでは街で売り、食費を稼いでいた。ある日、グドゥを手伝おうとサルーは無理やりついていったが疲れて停車中の回送列車で寝てしまう。目を覚ますとそこは知らない街となっていた……。20年後、サルーはメルボルンの大学に通う立派な青年になっていた。とあるきっかけから、自分のルーツであるインドへの想いが湧き上がり、Google earthで自分の故郷を探し始める。
あの人に会いたくなるPoint
「スマホで思い出巡り」
今はとても便利になりました。Google earthで世界中を旅した気分になれますよね。行った事ない憧れのあの国や幼少期住んでいたあの街、極論、スマホで「思い出巡り」ができる時代です。でもそうやって駆使していると、本当にその場所に行きたい気持ちが強くなって行く。思い切って行っちゃおう!皆さんもGoogle earthで思い出の場所検索してみてください。この夏の『旅の目的地』が決まるかもしれません。
発売中
価格:¥3,800(税抜)
発売・販売元:ギャガ
©2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
『ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。』
あらすじ
日本を襲った大震災。世界中から励ましの声や支援が集まっていた。日本でサラリーマンをしている茂木も、それらの励ましに感銘を受け、Facebookでひとりの台湾人に御礼のメッセージを送ることから物語は始まる。メッセージを受け取ったのは台湾人のリンちゃん。大学で日本語学科に通う底抜けに明るく好奇心旺盛な彼女は、茂木とメッセージをしながら日本の事をたくさん学んでいく。お互いにメッセージをやり取りする中で、いつの間にかふたりの距離は縮まっていき、ついに茂木が台湾を初訪問することに。ふたりの距離は海を越えた近いものになっていくと思われたのだが……。
あの人に会いたくなるpoint
「あの時、サポートしてくれた人達」
記憶に新しい東日本大震災。あの時の世界中からの「力になるよ」という真っ直ぐな気持ちに感銘を受け、私もSNS上で感謝の気持ちを投稿した事を思い出しました。皆さんの中でもあの時、多くのサポートや励ましの言葉を世界中から受け取とり、「世界の繋がり」にとても心揺さぶられた方も多いのではないでしょうか?改めてお礼を伝え、近況報告してお互いの良い事を祝福し、辛いことは助け合う。この夏休みなどを利用し、そういった方と再会することは、きっとあなたの人生にプラスになる。この映画はあくまで恋愛に発展していくストーリーですが、それ以上に困ったときに助けてくれた世界中の友人達への感謝を改めて思い起こさせてくれる作品です。
Blu-ray&DVD 発売中
発売・販売: ニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©mamadame production committee
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PACHI
プロモーションプランナー、映画コラムニスト、映画音楽縛りのDJ、元ファッションPRの一児の父。女兄弟の真ん中男子ということもあり、女子力高め。ファッションPR時代に携わったブランドも、ほぼ女性ブランド。現在は美容系メーカーでブランドプロモーションを行いながら、仕事後に子供を寝かしつけた後に夜な夜な映画鑑賞する。昨年は1年間で200本の映画を観る。キッカケは、妻の里帰り出産。不定期ではあるが「映画音楽」縛りのDJ活動も行う。
インスタにて、「#ぱち映画」でレビュー多数公開中
アカウント : @yuta_ohashi_pachi
Edit: Kaori Nakamura