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小谷実由も体験!東京の“今”を感じるプラットフォーム〈T-HOUSE New Balance〉

小谷実由も体験!東京の“今”を感じるプラットフォーム〈T-HOUSE New Balance〉

日本橋浜町から世界へ!カルチャーの発信地として注目される〈ニューバランス〉のコンセプトショップって、どんな場所?進行中のプロジェクトを多角的に深掘り。


情緒ある下町から特別なプロダクトを発信

看板や装飾は一切なしの謎めいた外観。

モノづくりの街として古くから栄えてきた日本橋浜町に、〈ニューバランス〉の新たなコンセプトストアが誕生したのは、2020年7月のこと。ラボを思わせる、真っ白な“箱”のような外観。実は、埼玉県の川越に残されていた約120年前の古い蔵を移築し、現代的にアップデートした「T-HOUSE New Balance」である。その名の通り、茶室に宿るもてなしの精神に着想を得て作られた店舗は、モダンでありながらも、長い年月を経た木材の温もりや和の心が感じられる場所に。主にラインナップされているのは、日本と米国のグローバルチームによるブランド〈東京デザインスタジオ ニューバランス〉のアイテム。「クラシックを大切にしながら、現代的な方法で表現する」というテーマのもと、最前線のテクノロジーとデザインをもって生み出された、シューズ、アパレルなどのグッズに出合うことができる。このほかブランドの定番アイテムや、ここでしか買えないステッカーなども。ギャラリーのように展示販売されている。

 

アートやカルチャーのハブでもある
注目の作家をキャッチするギャラリー的側面

気鋭の美術家やファッションブランドを招きインスタレーションを展開。これまでの6つの事例を紹介。

 

プレイリスト企画
「T-HOUSE Sounds」展開中

〝独自性〟や〝自信〟といった意味合いを含む、〈ニューバランス〉のグローバルステートメントである「Fearlessly Independent」。誕生から1​1​6年、他のアスレチックブランドとは異なる価値観を貫き、誇りを持ち続けてきたことで今がある、という信念が込められている。このDNAを、プロダクトだけでなく音楽を通して広く伝えようと、2022年3月、T-HOUSEを拠点とした新たなサウンドプロジェクトが始動した。
インスタレーション[Symbiosis]を開催したアーティスト・嶌村吉祥丸が、自身の展示に合わせて、企画の共同キュレーターに就任した。毎月1組ゆかりあるゲストを招き、「Fearlessly Independent」をテーマにしたミュージックプレイリストの制作を依頼。完成後は楽曲群からインスピレーションを得た吉祥丸が、カバージャケットとして毎回アートワークを手がける。音楽家・蓮沼執太からスタートし、これまでに現代美術家、グラフィックデザイナー、イラストレーターなど、さまざまな分野で活躍する11組が参加。各人が自由にキーワードと向き合い、〝独自性〟をさまざまな視点から見つめ直したプレイリストシリーズは、「T-HOUSE New Balance」の店内だけでなく、Spotify、Apple Musicなどからもアクセスできる。

 

クリエイター11人が11様に“NB”を表現

「Fearlessly Independent」をテーマに、独自のサウンドリストを提案した表現者たち。それぞれの音の世界観を深め、広げるジャケット写真にも注目してほしい(Photo: Kisshoumaru Shimamura)。

各プレイリストはこちら

 

NB特派員おみゆが
「T-HOUSE Sounds」を深掘り!

ginzamagの連載「〈ニューバランス〉探訪記。」のナビゲーター小谷実由(おみゆ)がキュレーター嶌村吉祥丸と対談。今回特別に作ったプレイリストを聴きながら本企画のクリエイションについてトーク。

多彩なプレイリストができるまで
サウンドの輪の中へセレクターを指名する基準

嶌村 こうして、おみゆさんと話をするのって初めてかもしれませんね。

小谷 たしかに。知り合ってから何年も経つのにね。お互い〈ニューバランス〉に縁があると知って驚いた。最初に、フォトグラファーとして活動する吉祥丸さんが「T-HOUSE Sounds」の共同キュレーターになった理由が知りたいです。

嶌村 普段から撮影だけではなく、ギャラリーを運営したり、ラーメン店のプロデュースをしたり……人と人をつないで何かを作る仕事をしてきて。その中で〈ニューバランス〉から、「音楽をテーマにグルーヴを生んでほしい」と。写真とは別の側面で声をかけてもらえてうれしかったですし、自分にとっては挑戦でもありました。

小谷 フォトグラファーとキュレーター、肩書は異なるけど、感覚のギャップはそんなにないですか?

嶌村 職業柄か、人や場を俯瞰で見る癖があるので、特には。「T-HOUSE Sounds」では自分が純粋にプレイリストを聴いてみたい、かつテーマが通ずると思った人に声をかけています。

小谷 面識がない方にも?

嶌村 基本的には親交のある方にお願いしました。「Fearlessly Independent」という抽象的な概念を咀嚼してもらうためにも、僕自身がある程度、人となりを知っている必要があると思ったからです。ただ、伝えるのはテーマと概要だけ。内容はすべて委ねていたので、完成したプレイリストには新鮮な驚きと発見がありました。加賀美健さんがジャズ一色で仕上げてきたり。

小谷 確かに!私も加賀美さんの作品大好きだけど、オールジャズは意外だったなあ。素敵ですよね。

 

GINZA読者代表でプレイリストを作ってみた

小谷 プレイリストのヴィジュアルは、すべて吉祥丸さんの作品なんですよね。

嶌村 曲を聴きながら浮かんだ1枚を撮りためたものから選んで手を加えています。写真をプリントした後にスキャンし直しているのですが、その際実際に曲をかけながらリズムに合わせて手で写真を動かしています。

小谷 なるほど!トラックリストに対するアンサーにもなっていると。

嶌村 おみゆさんも、選曲してくださったんですよね。

小谷 うん。アスレチックブランドのショップで流れるから、〝カラダが動く〟を軸に考えてみました。

嶌村 1〜5曲目が1980年代、後半は2000年以降の作品ですね。

小谷 実はそこもポイント。GINZAの連載を通してNBに触れる中で、新旧どちらも融合する力に感銘を受けて、この機会に表現してみたいなと。とはいえセレクトは素直に、好きな音を詰め込んでみました。10代から夢中なディーヴォとYMOはマストで、クラフトワークとニュー・オーダーも、聴いた瞬間に最高!と震えた曲。マイブームのK-POPも入れたし、とにかくラッパーのイ・ヨンジもかっこいい。

嶌村 韓国語の発音ならではのラップに聴き入ってしまいますよね。

小谷 最後は〝一人ニュー・オーダー〟と呼ばれるブラック・マーブル。思えば、曲よりも順番を考えるのに時間をかけたな。耳なじみのいいバランスをじっくり探ったから。でもいざ完成すると、照れますね。なんだか自分の素を見られているような……。

嶌村 本棚をのぞかれている感覚と近いのかもしれませんね。

 

店内で聴いた音はテイクアウトもOK

小谷 吉祥丸さんが関わっているのは、選者のセレクトだけですか?

嶌村 聴くための環境づくりも提案させてもらいました。

小谷 やっぱり。そんな気がしました。

嶌村 訪れた人がBGMを自由に操作できる環境や、Spotify、Apple Musicにすぐアクセスできる、QRコード付きのカードを作ってみたりとか。

小谷 これ、かわいい。モノとして触れられるのがいいですよね。

嶌村 そうですよね。楽しかった記憶や「T-HOUSE New Balance」の空気と一緒に持ち帰ってもらえたら。

店内ではBGMのタイトルをチェックしたり、その場で自由に選曲したりできる。QRコード付きのミニカードは選曲者ごとに用意されている。

 

「T-HOUSE Sounds」×小谷実由
“カラダが動く”プレイリスト

1 Kraftwerk 「Tour de France (Étape 1)」
2 New Order 「Blue Monday」
3 YMO 「手掛かり」
4 高橋幸宏 「きっとうまくいく」
5 Devo 「Whip It」
6 250 「Bang Bus」
7 yahyel 「The Flare」
8 Lee Young Ji 「Dark Room」
9 HYBS 「Go Higher」
10 Black Marble 「It’s Conditional」

躍動感あふれる楽曲群のジャケットは、アイススケーター!「テンポのいいリズムに潜るうちに、旅先のヨーロッパで見かけた人がふと浮かんできました」(嶌村)。楽しげに滑る姿が“動く”とマッチ。

 

8カ国の音に浸る
『Vinyl Tour』を体験

「T-HOUSE New Balance」では世界の独立系レーベルの名盤を集めた企画展を実施。このスペシャルな機会に、レコードを愛する小谷実由が新しい音と出合う瞬間に密着した。現代美術作家・加賀美健によるメインヴィジュアルと各社のロゴも必見だ。

実は原画展も同時開催準

エントランスをくぐると色とりどりのレコードがお出迎え。イタリアの老舗ジャズレーベル「スケーマ」、オアフ島のレコード店から派生したR&Bやソウルに強い「アロハ・ゴット・ソウル」、ブレイクビーツやハウス系が占めるドイツの「ソナー・コレクティブ」など。レーベルごとにディスプレイされた棚は、さまざまな音が持つ個性が際立っている。小谷さんがまず引き込まれたのは、フレンチエレクトロやニューソウルを得意とするパリの「ロッシュ・ミュージック」。「ジャケットが綺麗!このサイズ感だと、ヴィジュアルも堪能したくなるんですよね。だから、第一印象でピンとくるかどうかが、すごく大事になります」。棚の上に視線を向けると、白表紙にサインペンの独特なタッチで描かれたレーベルロゴが。本企画のヴィジュアルを手がけた加賀美健によるものだ。「加賀美さんが描くことで各デザインの特徴がくっきりしますね。原画を見られるのはうれしい!」

 

お待ちかねの試聴タイム

ワクワクに身を任せて8つの棚を丁寧にチェックしていた小谷さん。先に挙げたローマのスケーマ、フランスのロッシュ・ミュージック、洋画のサウンドトラックのCD再発などを手がける日本の「ランブリング・レコーズ」で手を止めた。各コーナーからピックアップした数枚を店内中央にある試聴コーナーでチェックすることに。「レコード屋さんに行った時も、気になる盤を見つけたらまずはSpotifyやYouTubeで探して聴いています。こうやってその場で実物を試せるのはうれしいな」。ソファーに腰かけてヘッドフォンを装着し、いざ、音の鳴る世界へ!「一瞬、自分がショップにおじゃましていることを忘れそうに(笑)。それほど、しっかりメロディが染み込んできましたね。ジャケットを手に座って音に没入できるのも、この場所の醍醐味ですね」

 

聴き惚れた3枚がこちら!

“ミュージックトラベル”から戻ってきた小谷さんに、特に惹かれた3作をたずねた。「まずはロッシュ・ミュージックの『Utopia』です。独特の浮遊感がいつも聴くドリームポップに通ずるところがあって心地よい。『ENFANT SAUVAGE』はジャケットも含めて映画のサントラみたい。浮世絵モチーフの『素晴らしきYAMASUKIの世界』。これは、勉強しておかないといけない名盤ですね。元Daft Punkのトーマ・バンガルテルの父親、ダニエル・ヴァンガードがプロデューサー!表紙に綴られたでたらめな日本語は歌でも健在。すっかり独創性のトリコです」

Profile

嶌村吉祥丸 しまむら・きっしょうまる

写真家、アーティストとして国内外を問わず活動。ギャラリーのキュレーターも務める。

Profile

小谷実由 おたに・みゆ

ファッション誌やカタログ、広告を中心に活躍。執筆にも取り組み、エッセイ集『隙間時間』(ループ舎)も刊行。

企画展『Vinyl Tour』2023年1月17日まで開催中!

レコードショップ型インスタレーション。1970年代から2020年代まで、半世紀にわたってリリースされてきた名盤、レア盤がそろう。

T-HOUSE New Balance
東京都中央区日本橋浜町3-9-2 03-6231-1991
営業日 月火11:00〜14:00・15:00〜19:00、金土日11:00〜19:00
定休日 水木
Instagram: @newbalance_t_house

Photo: Kisshoumaru Shimamura Text: Mako Matsuoka Edit: Yu-ka Matsumoto

GINZA2022年1月号掲載

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