オンライン選書、PDF本、NOTE…。注目のコンテンツをずらっと紹介します。本にまつわるあれこれ、知っておくといいことあるかも。#ブックトピックス
小説家や漫画家のリトルプレス、ネオ電子書籍のPDF本、書店の選書配本サービス。今知っておきたい、ブックトピックス vol.1
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小説家、漫画家のリトルプレス
最近、作家本人が主宰するリトルプレスが、ひそかな盛り上がりを見せているのをご存知だろうか。たとえば、安永知澄、森泉岳土、おくやまゆかという3人の漫画家によって2016年に創刊された『ランバーロール』。漫画と小説をバランスよく掲載するというありそうでなかった構成で、両者のケミストリーが楽しめる。いっぽう、2010年に『ののの』で新潮新人賞を受賞した小説家の太田靖久が手がける『ODD ZINE』は、毎回作家ならではのチャーミングな特集を組み、多くの純文学の書き手たちが寄稿する文芸ZINE。いずれもこの形式でしか味わえないプリミティブな創造性が詰まっている。まさに玉手箱のようなリトルプレスだ。
貴重な作品がずらり
NEXT電子書籍は、PDF本?
下北沢のB&Bがオンラインショップを開設し、あまり聞き慣れない“PDF本”というコンテンツを展開している。「僕らは、梱包して、発送してっていうのに慣れていないので、プロのネットショップには敵わないなと。それで始めたのがPDFデータで作った“本”の販売です」と代表の内沼さん。一体どのような作品があるのだろう?「お世話になった作家の方々に、出版の流通経路には出ていない作品を提供してもらっています。過去に数量限定で無料配布していた小冊子や、手書きの原稿をスキャン。PDFならどんな端末でも読めるし、紙に出力だってできる、データを保管するという特別感に浸れるのも、本好きにはうれしいところです」
本棚で診断!
あなたのための本、お選びいたします
本を読みたい気持ちはあれど、いっぱいありすぎてどこから手をつけていのやら。そんな迷える子羊にうってつけなのが、書店の“選書配本サービス”。要するに、自分の好みを伝え、それに合った選書を送ってもらうというもの。「双子のライオン堂」は東京におけるその先駆者で、4年前に“本棚からの便り”をスタートした。手順は簡単。自分の本棚の写真と、興味のあるジャンルなどに答えるアンケートをメールで送るだけ。それを受けて店主の竹田信弥さんが選んだ本が、毎月2冊程度届く。未知なる本との遭遇ができるその“福袋感”はクセになりそう。
店頭には竹田さんの他、大澤聡など知識人らの選書コーナーも。
住所: 東京都港区赤坂6-5-21
Tel: 050-5276-8698
営業時間: 15:00〜21:00
定休日: 日
作家のセレクトに唸る
青山ブックセンターの 植本一子・選
「人間関係を考える」4冊セット
オンラインショップでは、作家による選書セットを販売中。写真家・植本一子さんは「人間関係を考える」をテーマに、自著『個人的な三月 コロナジャーナル』を含む4冊を選書。1冊は秘密。www.aoyamabc.jp(¥6,270)
著者の想いをダイレクトかつ気軽に感じられる
NOTEの要チェックコンテンツは?
新しい小説や文章、画像や音声などを投稿できる「note」。著名人や作家も多数利用しており、気軽に作品が見られ、即時性がある媒体だ。気になる作品を覗いてみよう。
【おすすめ3つをピックアップ】
『人気作家の日々の言葉』吉本ばなな
note: https://note.com/d_f
「noteは私の最前線です!」と吉本さん。ワンテーマを4つの手法で書く文章が週1で更新。
『詩人による詩と朗読』文月悠光
note: https://note.com/fuzukiyumi
雑誌等に寄稿したエッセイや詩集の試し読み、詩の朗読音声などが楽しめる。(一部有料)
『社会問題の最前線』望月優大
note: https://note.com/hirokim
移民文化や社会問題を扱うライターによるコロナ禍の臨場感あふれるインタビューやエッセイ。
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