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16 May 2022
フェアトレードされた有機栽培の食材、個性的なクラフトビール、世界的な映画の撮影拠点、ダイバーシティー…。先進的なトピックスが並ぶニュージーランドの首都「ウェリントン」。「世界で最もクールな首都」とも称される理由と、独自のコーヒー文化を深掘り。東京でも飲めるニュージーランドのコーヒーについての前回記事はこちら。
オセアニアが誇る映画の都「ウェリントン」!
ニュージーランドの首都ウェリントンは、ファンタジー映画『ロード・オブ・ザ・リング』のロケ地として名を馳せ、SF大作『アバター』『第9地区』『ホビット』に関わった特撮スタジオも拠点を構える。最先端の技術とクリエイターが集うところから、“ウェリウッド”の愛称も持つ。空の玄関口である「ウェリントン国際空港」のそばには、某・映画都市を彷彿とさせる看板が。文字の配置にばらつきがあるのは “風の街”であることも表しているのだとか。空港内では『ロード・オブ・ザ・リング』や『ホビット』に登場するキャラクター・ゴラムの巨大オブジェがお出迎え。市内へと足を伸ばすと、ミニシアターも多く、さまざまな映画祭が開催されている。また、ビルの壁をキャンバスに見立てたグラフティも目に入る。エンタメの充実ぶりにも目が離せない。
セクシャルマイノリティに寛容な国民性に注目
古着屋をはじめ、若者に人気のショップが立ち並ぶトレンドの発信地でもあるキューバ・ストリート。ここには、あでやかなドレスをまとった実在の人物がアイコンに採用されたユニークな信号機が存在する。モデルとなったのはニュージーランド初のドラァグクイーンとして知られ、LGBTQの平等運動に尽力したカルメン・ループ。なんでもカルメンが経営をしていたカフェが近くにあったことにちなんで作られたとか。また、通りに目を向けると、レインボーに染まった横断歩道が。これらは、さまざまな国籍・性別・価値観・性的指向を認めるウェリントンの在り方を示しているのだ。
消費量世界一のアイスクリーム大国
キウイ(ニュージーランド人の愛称)が愛する国民的スイーツといえば、アイスクリーム!のびのびと放牧されて育った乳牛から搾乳したミルクは濃厚で、その味わいをいかしたジェラートが大人気。牧場と街の距離も近く、新鮮な状態で手に入るので、いたるところにジェラートショップをよく見かける。一人当たりの年間の消費量は28.4リットルにもなるのだそう。その数値はもちろん世界一位。それは食材の地産地消がベースにあるニュージーランドだからこその結果といえるのかも。
クラフトマンシップが光るカフェ3選
近隣で獲れたものを食すのと同様に、“顔が見える”関係を大切にする考えが根付くニュージーランド。そのためウェリントンでは、大規模なショップよりも小さな店を目にすることが多い。一人当たりの軒数がNYを凌ぐといわれるカフェも例に漏れず、オーナーの個性がにじむ名店ばかり。今回はコーヒーカルチャーの発信地とされるこの「テ・アロ」エリアで、職人魂溢れるこだわりのカフェをピックアップ。ちなみに3店は徒歩5分圏内に立地するので、ハシゴするのも一興だ。
AUGUST EATERY
名が表すように(2021年)“8月”にオープン。ギリシャ出身のシェフが振る舞う地中海風料理を求める客で、朝から賑わう。季節のフルーツとギリシャヨーグルトをトッピングした自家製カカオグラノーラをはじめ、地元で獲れた旬の果物や野菜が主役のメニューが多いのは食材の宝庫であるニュージーランドだからこそ! ロングブラックとフラットホワイトはピーナッツやダークチョコレートといったアロマが特徴のブラジルブレンドで淹れており、さわやかな酸味とコクを味わえる。
SWIMSUIT
『SWIMSUIT』でコーヒーを飲むと、サスティナブルなアクションにつながる。豆や牛乳は人と環境に配慮したものづくりをする企業に与えられる「B Crop」認証を受けたものを使用。そのスタンスはフードもしかり。近隣で獲れた食材を用いたケーキなどが売れ残った時は、フードバンクへと寄付しているそう。音楽に対する想いも深く、ウェリントンを拠点とするDJやミュージシャンによるイベントも実施。アーティストが活躍できるステージを用意している。
CUSTOMS
ニカラグア、ブラジル、コロンビアなどで契約農家が育てたワールドクラスの豆を自家焙煎。ウェリントンでも屈指のバリスタが淹れるため、コーヒーを愛するローカルから支持を集める。なかでも、同店が発祥のアイスカフェオレが話題だ。深めにローストした豆をフィルターで抽出したあとにコンデンスミルクとオーガニック牛乳で割る。ビタースイートな飲み口に魅了されるキウイ(ニュージーランド人の愛称)が後を絶たない。
約2年間の国境閉鎖を解除し、いよいよ5月2日から旅行者の受け入れを再開したニュージーランド。渡航者は2回のワクチン接種を済ませ、陰性証明を持っていれば、自主隔離なしで旅行することができるように(*現段階では日本政府はブースター接種完了者以外、帰国時の自主隔離を義務づけています)。ニュージーランドは、大自然を保護する環境配慮への取り組みが進んでいることでも知られるほか、ジェンダーやマイノリティを尊重するダイバーシティな国としてもここ数年、世界中から注目を集めている。都会の喧騒を離れ、自然と一体化できる豊富なアクティビティを満喫する旅は、今の時代にフィットする新たなトラベルスタイルだ。渡航制限も緩やかになりつつある今、次なる旅の目的地としてニュージーランドを加えてみてはどうだろう?
Photo: Jacob Pietras Coordination: Tomoko Matsumoto Text: Mako Matsuoka Edit: Yu-ka Matsumoto
2023年4月号
2023年3月10日発売