BEN/ベン「In high spirits(とにかくノリノリ:)」
PETE/ピート「Creativity comes in a very nice way to you: とても良い形でクリエイティビティが降りてくる」
SINEAD & JOE/シニード&ジョー「Happy Couple Life forever: 二人はずっと幸せ」
ちょっとポンコツで突飛なイラストが、そのまま立体に立ち上がったような緩さと不完全さ。ドイツ人のイラストレーターStefan Marx と、日本のキャンドルメーカーOLGA -goosecandle-とのコラボレーションで生まれたコレクション「Under The Palm Trees」がUTRECHTで展示発売される。一体どこからでてきたの? という不思議なかわいさを放つキャンドルを作る OLGA -goosecandle- デザイナーの平塚梨沙にインタビュー。
今回のコラボレーションが生まれたきっかけを教えて下さい。
ロンドンにある GOODHOOD (ヨーロッパやアメリカのアーティストに人気のお店で、ストリート系のウェアや雑貨などを置いているセレクトショップ)というお店でOLGAのキャンドルを取り扱っていて、それを見かけたステファンからコンタクトがありました。ドイツへはちょうど旅行で訪れる機会もあったので、ハンブルグにあるステファンのアトリエでミーティングをすることになりました。彼はとても優しい人で、初対面の私にオリジナルミックスジュースとプレッツェルや、たくさんの自分の作品をお土産用に用意して待っていてくれたんです。
「椰子の木の下で」といったテーマはどのようにして生まれたのですか。
お互いのスケッチをメールで何度か送り合う中で生まれました。OLGAのコンセプトとして「ガチョウ女のおまじない道具」といったキーワードがあるので、どこか暗かったり、おどろおどろしかったり神話的なモチーフなどを取り入れることが多いのですが、ステファンから「夏!」みたいな底抜けに明るくて戯けたスケッチが送られてきたんです。コラボレーションは自分では絶対に手を出さないテーマやモチーフが出てくるので、それに大喜利のように答えるのが楽しいんです。
海外の方とのコラボレーションは初めてですか。
現在LAのEsther Kimと秋のリリースを目指して一緒にキャンドルを製作中です。彼女に限らず、Instagramで声をかけてくれることが多く、インターネットやSNS上で作品が広がっていくのを実感しています。
不思議な無国籍さや懐かしさがあるテイストだと感じました、どんなものからインスピレーションを受けることが多いですか。
アンティークのおもちゃ、古いパッケージ、イラストレーションなどです。インターネット上でリサーチしたり、蚤の市やアンティークショップ、古着屋も好きでよく見ます。海外では必ずフリーマーケットを見るようにしています。
最近のお気に入りのものはありますか。
・ドイツで見つけたフェルナン・レジェの古い切手
・お土産でもらったダリミュージアムのミュージアムショップ袋
・彫刻家ルドルフ・ベリングのアトリエが写っているポストカード
・ミッフィーちゃんのだるま
かわいい、とよく形容されると思うのですが、あなたにとって「かわいい」とはどういうことですか。
言葉では表現が難しいのですが、例えば自分の好きな物を集めて並べて、その隣に置いても引けを取らずにいられる魅力は意識しています。そういったところに並んで違和感のない素敵なものを作りたいです。最近は手で形作ることを続ける中で「このフォルムがかわいい」「このボリュームがかわいい」とか、感覚的にわかってくるようになってきました。並べた時のバランス感も意識しています。この並びはかわいい、かわいくない、とか。あれ、結局すぐ「かわいい」って使っちゃって、答えになっていませんね。笑