「わたし産みましたわ」番外編 憧れのペトラ・コリンズにアギーがインタビュー!

「わたし産みましたわ」番外編 憧れのペトラ・コリンズにアギーがインタビュー!

数多の雑誌・広告の撮影を手がけ、自身もモデルとしてランウェイを歩き被写体となることもあるアーティスト、ペトラ・コリンズ。彼女が自身の人生を振り返る著書『Coming of Age』を刊行した。
そんなペトラに「生まれ変わったらなりたい」と語るのが
連載「わたし産みましたわ」を執筆するアギーさん。同書の発売に際して、ペトラに気になる質問をぶつけてもらいました。


ペトラ・コリンズになりたい。ペトラ・コリンズになりたい。まるで呪文のように、そうつぶやく自分に気づいたのはいつだっただろうか。憧れというよりも、ひれ伏したいぐらいのセンスのよさで、こちらの胸を撃ち抜くすばらしい写真を撮る。そしてペトラは、勇敢。大胆不敵。数年前、フェミニズムの盛り上がりとともにわたしたちの前にあらわれた彼女は、女性のボディ・イメージに対する抑圧を可視化させることにとても自覚的だ。『オズの魔法使い』のようにファンタジックな投稿ながら、アンダーヘアをちょっと見せていたことが原因でインスタグラム社にアカウントを削除されたこともある(これが男性の投稿でも、同様に問題になっただろうか?)。おまけに、どこにいたって目を惹く、あの大人びた美貌!個性豊かな金色の髪に包まれた彼女は、グッチのクリエイティブ・ディレクター、アレッサンドロ・ミケーレをして「光の女神」。わたしには、ボッティチェリ『ヴィーナス誕生』の、貝の上にすっくと立つあの人のようにも見える。

メランコリック、かつノスタルジックなペトラの作風は、映画『ヴァージン・スーサイズ』や『ひなぎく』、写真家のライアン・マッギンレーに影響を受けていると知って、すとんと腑に落ちた。70年代と80年代のムードが好きだと、なにかで答えていたのも読んだことがある。昨年末に出版されたエッセイ+写真集『Coming of Age』(DU BOOKS)をめくってみると、不必要に元気かすてきな人間のふりをするのを拒むかのように、ほとんどの少女たちが無表情か、苛立った、あるいは悲しげな顔をして写真に映っている。ペトラが映し出すのは、ありのままのティーンエイジャーの不安や倦怠感だ。それをどこか親密に感じられるのは、自分もまた10代の頃や20代のはじめに、不安に揺れる日々を送ってきたからなのだろうか。生きていくとは。人生とは。大人になるにつれ、いつのまにかそんなことは考えなくなってしまっていた。

15歳でカメラを手にして以来、あっという間に有名になり、24歳の今まで猛スピードで日々を駆けぬけてきたペトラ。「もう何百年も生きてきた気がする」という、あとがきの言葉がなんだかいちばん印象に残る。そんなペトラに幸運にもメールインタビューする機会をいただいたので、ぜひ読んでもらえたらと思います。

 

1)今回の本には、昔の家族写真や、あなたが17歳で立ち上げたキュレーションサイト(「the ardorous」)で発表している初期の頃の作品、パーソナルなエッセイも多く収録されていますね。今のタイミングで、これまでの人生をふりかえるような内容にしようと思ったのはなぜですか?

I felt like it was time to close a chapter in my life. I have been taking photos for ten years now and wanted to finally have them all in one place. It was eye opening to me because looking back at my photos I was able to identify my feelings at the time more than I have ever before. I ended up writing a lot more about my life than I expected, realizing that my emotions were key to my imagery.

(人生のひとつの章を終える時期かな、と思ったんです。もう10年も写真を撮り続けているので、そろそろひとつの場所にまとめてみたいという気持ちがありました。過去の写真を振りかえってみることで、当時の自分がなにを感じていたか、今まで以上にはっきりとわかったのには驚きました。想像していたよりも多く、自分の人生について書いた本になりましたが、わたしにとっては自分の感情こそが表現の要となっているのだと気づくこともできました。)

 

2)高校生活の写真はまるで映画のシーンのように美しいですが、どれもご自身ではなく妹のアナさんの体験だということが興味深かったです。これらの写真を撮ったときはどんな気持ちだったのでしょうか?

I lived my teenage life through my sister. At the time I was already living and acting like an adult so being able to create images that felt authentic to a teenage experience was important to me. I saw her life and her friends lives as a movie – but not something that wasn’t complex. I saw all the darkness, the light, all the small moments that get lost in memory.

(わたしは妹を通じて、十代の生活を経験しました。わたし自身はそのころすでに大人のようなふるまいで大人のような生活をしていたので、まっとうなティーンエイジャーが経験するようなことを表現できたのは、自分にとってすごく意味があったと思います。妹や妹の友人たちの生活は映画のようでしたが、けして複雑というわけではなく、わたしは彼女たちの、暗闇や光や、すぐに忘れ去られてしまうような些細な瞬間を見てきました。)

 

3)あなたに大きな影響を与えたという、ライアン・マッギンレーとの旅について聞かせてください。彼とはどのように知り合い、どうして一緒に旅に出ることになったのでしょうか?

Ryan and I met on the dance floor at a party in Toronto. I had been a huge fan of his work throughout my teenage years and that meeting was totally by chance. He ended up asking me to go on a roadtrip with him, where he shot me for two weeks. It was the craziest experience of my life. I did everything I was afraid of – jumping off high places, running through fireworks, and really getting lost in nature.

(ライアンとわたしが出会ったのは、トロントのパーティーのダンスフロアでした。十代の間じゅう、ずっと彼の作品の大ファンでいましたが、そこで出会ったのはまったくの偶然です。ライアンはわたしをロードトリップへ誘い、わたしをモデルにして2週間の撮影をしました。それはいままでの人生でいちばんクレイジーな体験でしたよ。こわいと思ったことも全部やりました。高いところから飛び降りたり、花火の間を走り抜けたり、大自然のなかで本気で迷子になったりとか。)

 

4)いろいろな場所に旅をされていると思いますが、家を3つもてるとしたら、どの土地を選びますか?

New York, Budapest, and LA.
(ニューヨーク、ブダペスト、ロサンゼルス。)

 

5)あなたにとって、被写体となることは、写真を撮ることと同じくらい自然なことのように見えますが、写真を撮られるときのコツはありますか?

I grew up as a dancer so I have always been used to being watched. I think it has helped me a lot to be able to experience what it is like behind the camera, it brings so much understanding to how I treat my subjects.

(ずっとダンスをして育ってきたので、人に見られることには慣れています。写真家としての経験から、被写体をどのように扱えばいいのか深く理解しているということも、かなり役に立っていると思います。)

 

6)フェミニズムにはじめて興味を持ったのはいつごろですか?そのきっかけは?

Growing up as a teenage girl is turbulent. You are constantly bombarded with imagery that tells you to be someone else, to look a certain way, and to not be happy with who you are. It made me want to create a world of imagery that did the opposite.

(ティーンエイジャーの女性として生きていると、心を乱されることが多いんです。ほかのだれそれのようになるには、こういうルックスを目指そう、といった表現につねにさらされ、そのままの自分で満足することが許されません。それで、そういうものとは真逆の世界を表現したくなりました。)

 

7)ホラー映画が大好きだそうですね!おすすめの作品を教えてください。

Carrie and Three Women
(「キャリー」と「三人の女」。)

 

8)2018年の年越しはどのように過ごしましたか?

With friends smile
(友人たちとですsmile

12 (2)

アギーさんの連載「わたし産みましたわ」はこちらから

aggiiiiiii

アギー≫ZINE『KAZAK』編集/発行人。兵庫県出身、東京都在住。独自にガールズカルチャーを追い続ける。GINZA2016年11月号「読むファッション」特集では「KAZAK in GINZA」を制作。
http://kazakmagazine.blogspot.jp/

#Share it!

#Share it!

FOLLOW US

GINZA公式アカウント

関連記事

PICK UP

MAGAZINE

2019年12月号
2019年11月12日発売

GINZA2019年12月号

No.270 / 2019年11月12日発売 / 予価840円(税込み)

This Issue:
ミュージシャンはおしゃれだ!

好きなミュージシャン
好きな曲

...続きを読む

BUY NOW

今すぐネットで購入

MAGAZINE HOUSE amazon

1年間定期購読
(17% OFF)