フランスの巨匠、ルネ・クレール監督。無声映画からトーキーへ、映画技術が目まぐるしく発展していく時期に活躍し、映画の原点を作ったといわれる人物です。彼のモットーは「映画は人を喜ばせるのを第一にすべき」。歌や笑いをたっぷり盛り込みながら、パリの下町を舞台に恋や友情を描き、ユニバーサルな魅力を備えた映画を多く残しました。チャールズ・チャップリン、小津安二郎監督ら、名だたる映画人に影響を与えたといいます。
クレール監督の没後40周年を控え、トーキー初期の4作品と円熟期の注目作を4Kデジタル修復版で観られるレトロスペクティブが、10/15より新宿武蔵野館ほかでスタート。古い映画だからといって、食わず嫌いしてはもったいない。衣装の着こなしや美術の名人芸に至るまで、上映作の魅力を解説します。