スパイラルが2018年7月27日(金)から29日(日)の3日間、池田亮司氏のオーディオ・ビジュアル作品3作をオールナイト上映する。夜間のスパイラルを上映会のためだけに3夜連続で開館するという、スパイラル33年の歴史上初の試みとなる。
池田亮司作品オールナイト 視覚と聴覚を揺さぶる世界へ
映像と音響が織りなす世界
上映会では、 電子音楽家 池田亮司氏の作品をフィーチャーする。池田氏は音そのものが持つ本質的な特性とその視覚化を、数学的精度と数学的美学に徹底した焦点を当てて追求し、視覚メディアとサウンドメディアの領域を横断して活動するビジュアル・アーティストだ。
日中の喧騒を極限まで避けることにより、池田亮司作品の世界を存分に味わえる環境を整えての上映会となる。人間の視覚と聴覚の限界を探求し、鑑賞者を鮮烈な光と音の世界へ没入させるオーディオ・ ビジュアル・コンサートを、ぜひ体感してみて。
formula
ver.2.3
photo credits: formula
prototype – ver.2.3
, audiovisual concert, 2000-05
© Ryoji Ikeda
photo by Eiji Kikuchi
──知覚を増幅させる闇の世界
可聴周波数と映像による完璧なシンクロナイズ(同期)が展開され、2元構造の空間におかれた聴視者は、闇の中でその知覚を増幅さ せていく。音響、映像、光、多様なエレメントが完璧に統合され、高精度のスコアによって統制された圧巻の世界が繰り広げられる。
C4I
photocredits: C4I , audiovisual concert, 2004-06
© Ryoji Ikeda
Photo by Kazuo Fukunaga
Courtesy of YCAM (Yamaguchi Center for Arts and Media)
──映像とサウンドが織りなす新しい世界の風景
美しい自然の風景を収めた映像がゆっくりと言語データへと抽象化され、徐々に情報、数字、図形によるグラフィックへと姿を変える。 目も眩むほどの強烈な映像と音響の織りなす新しい世界の風景は、リアルとバーチャルの収束を私たちに提示する。
datamatics
ver.2.0
datamatics
prototype-ver.2.0
, 2006-
© Ryoji Ikeda
photo by Ryuichi Maruo
courtesy of Yamaguchi Center for Arts and Media (YCAM)
──知覚の入口へ
世界で生み出された膨大な量の不可視のデータを美学的、形式的に知覚化することを探求したプロジェクト〈datamatics〉。数学的なアプローチによって知覚化されたデータは、鮮烈かつミニマルな映像として荘厳なまでの世界を展開していく。
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池田 亮司
日本を代表する電子音楽家でビジュアル・アーティストでもある池田亮司は、音そのものが持つ本質的な特性とそ の視覚化を、数学的精度と数学的美学に徹底した焦点を当てて追求している。視覚メディアとサウンドメディアの 領域を横断して活動する数少ないアーティストとして、その活動は世界中から注目されている。音響や映像、物質、 そして物理現象、数学的概念の精緻な構成を用いて、鑑賞者を包みこむ様なライブとインスタレーションを展開す る。音楽活動に加え、ライブパフォーマンスやインスタレーション、書籍、CDを通して「datamatics」シリーズ (2006-)、「test pattern」プロジェクト(2008-)、「spectra」シリーズ(2001-)、カーステン・ニコラ イとのコラボレーション・プロジェクト「cyclo.」、「superposition」(2012-)、「supersymmetry」 (2014-)、「micro | macro」(2015-)などの長期プロジェクトに取り組んでいる。ryojiikeda.com
【Ryoji Ikeda concert pieces】
開催日時:2018 年7 月27 日(金)─ 29 日(日)各日20:30よりオールナイト
上演プログラム:7月27日(金) formula
ver.2.3
/ 7月28日(土) C4l / 7月29日(日) datamatics
ver.2.0
Text&Edit: Hiroko Chihara