写真家 松本昇大が写す、添田豪

写真家 松本昇大が写す、添田豪

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テニス 添田豪 松本昇大

隣のコートでは十代であろう若い選手が四人、 アグレッシブにボールを打ち合っていた。目の前では添田豪が体の調子を確かめるように、 ゆっくりと体を動かしウォーミングアップを始めていた。一つ一つ丁寧に、集中しながら進めていく。天窓から入ってくる光は優しくコートを照らしていた。

テニス 添田豪 松本昇大

エレガントという表現をスポーツの記事などで目にすることはあっても、 日本で生活をしていてエレガントと思う瞬間は、僕には経験が無かった。けれど、添田豪の最初の印象はエレガントな佇まいだった。

彼がラケットを持ってコートに立っている姿を見た時、反射的にそう感じた。静かなコートで繰り広げられるラリーや、一歩先をイメージした動きには、 思考が凝縮されていて見ているこちら側の想像力まで刺激される。

テニス 添田豪 松本昇大

テニス 添田豪 松本昇大

テニス 添田豪 松本昇大

決してクールなだけではなく、どこか〝冷めた熱〟を感じる。矛盾した表現だが、この言葉が僕には一番ピンとくるように思う。曖昧な言葉は嫌いだけれど、そこには確かにあるのだ。

彼がスマートに纏う〝冷めた熱〟は僕を熱狂させる。

テニス 添田豪 松本昇大

テニス 添田豪 松本昇大


選手
添田豪
Go Soeda
プロテニスプレイヤー。ロンドンオリンピック、デビスカップ日本代表。主将としてチームを牽引。ATPランキング自己最高位シングルス47位。所属GODAI。

写真・文
松本昇大
Shota Matsumoto
写真家。雑誌や広告などで活躍する一方、スポーツを題材に写真を撮り続け、写真作家としても活動の場を広げている。shotamatsumoto.com

2018年6月号掲載