〈ステラ マッカートニー〉がブランドの価値と展望を表すマニフェストを発表。AからZを頭文字とした26の単語からなり、各アルファベットのアートワークは世界各国のアーティストたちが手がけている。新作とともにブランドのDNAを学ぼう。
〈ステラ マッカートニー〉マニフェスト辞典。ブランドの新たなシグネチャー【H-N編】
【H】
Humour
ユーモア
© Alex Israel, 2020
ブランド設立当初より動物愛護を信念としているが、声高に訴えたり、説教じみた発言はしていない。2020-21年秋冬では動物の着ぐるみがランウェイに登場してユーモラスにアニマルライツを表現した。写真の着ぐるみたちはアイコンバッグ「ファラベラ」の新色を手にしている。
【I】
Intimacy
親密さ
©︎Urs Fischer, 2020
“ステラウーマン”はふとした時に官能的でもある。水着と下着を兼ねた“ステラウェア”(写真)では、女性性とその魅力が堂々と表現されている。海洋プラスチックごみや廃棄された繊維・漁網を使用したエコニールⓇ再生ナイロンなどを原料に使用。バージンナイロンに比べて地球温暖化への影響が90%低いと言われている。
【J】
Joy
喜び
© Hou Zichao
楽しく、夢にあふれ、ポジティブなのがファッション。ステラの母、リンダの自然体で自由な精神がつねに着想源となっている。
【K】
Kindness
思いやり
© Jeff Koons, 2020
ステラは地球とすべての生き物を思いやりを持って接することに力を尽くす。写真のメリノウールのインターシャニットは母リンダの明るさが着想源。シグネチャーのレインボーモチーフが描かれており、ヒッピーを思わせるムードが漂う。「K」のアートワークはジェフ・クーンズが手がけた。2006年夏、彼の作品に着想を得たプリントやコラボアクセサリーを発表している。
【L】
Linda
リンダ マッカートニー
© Paul McCartney
雑誌『ローリングストーン』などで活躍していた写真家で、菜食主義者、動物愛護運動家だったステラの母、リンダ。1998年に乳がんで亡くなった後も、その価値観はステラに影響を与え続け、ブランドのミューズとなっている
【M】
Mindful
マインドフル
©︎Mert Alas And Marcus Piggott
コロナ禍によるロックダウンは活動を振り返りより注意深く考えるきっかけとなり、この”A to Z”マニフェストが誕生した。「M」のアートワークを手がけたのは写真家マート&マーカス。今季のルック撮影も彼らが撮影している。
【N】
Nature
自然
Photo by Lila Azeu
動物愛護と地球環境を守ることがブランドの大切な使命。写真のパッチワークドレスは、70〜90年代のデッドストックのTシャツをアップサイクルしている。商品はそれを再現すべく環境負荷の少ないオーガニックコットンで生産。
問い合わせ
ステラ マッカートニー カスタマーサービス
Tel: 03-4579-6139
Text&Edit: Itoi Kuriyama