ペロタン東京で、ニューヨークを拠点に活動するアーティスト、ジョシュ・スパーリングの日本初となる個展が開催されている。
ギャラリーの外から見えるのは、壁に散りばめられたカラフルな線。中に入り、近づいていくと、それが2Dではなく、3Dだということがわかる。しかも、レリーフ状に壁から浮かび上がるこれは、キャンバスに包まれていて、そこに色が塗られている。
Summertime D, 2019
Photo by Guillaume Ziccarelli. Courtesy of the artist and Perrotin.
スパーリングは、このスカルプチャー・ペインティング(遊び心溢れる形状が、色鮮やかなキャンバスにきめ細かく包まれている作品)で知られるアーティスト。コレクターからの人気も高く、美術のみならず、インテリア・デザインファンからも注目されている。
Summertime A, B, C, D, E, 2019
Photo by Guillaume Ziccarelli. Courtesy of the artist and Perrotin.
スパーリングの作品制作は、まずグラフィックデザインのソフトウェアを用いて、くねくねした形状を積み重ねることから始まる。これらの形状は、ハイテク自動ルータ(くり抜き機)によって、合板から精度高く切り出される。そこに帯状のキャンバスを張り、表面を手作業で色付けしていく。デジタルと手作業の両方が混在する、独特なスタイルだ。