香水やアロマと違う!日本ならではの香道を嗜みたい カルチャー体験vol.2

香水やアロマと違う!日本ならではの香道を嗜みたい カルチャー体験vol.2

高尚に思える伝統芸能や教養の世界を知るにはどうしたらいい?それなら「体験」にお金をかけるのもその一歩です!


 

Q) 香道ではどんなことをするの?
A) 「組香」という香りを当てるゲームがあります。

香道へのアプローチ

1. まずはゲームのように遊んでみる。
2. 感覚を研ぎ澄まし香りそのものを楽しむ。
3. 和歌の世界に親しむ。

日本の香の歴史は、仏教伝来とともに始まりました。神仏に供える香を平安時代の人々が生活文化の中に取り入れて、のちに室町時代には日本独自の「香道」として成立しました。世界中に香水やアロマの文化はあれど、香りを芸道として楽しむのは日本だけなのです。

香道では、香りを「嗅ぐ」とは言わずに「聞く」と表現し、「聞香」と言います。香炉の中の灰に火をつけた小さな炭団を埋め、灰山の頂点に銀葉という雲母板をのせ、その上に香木を置いて炭団の熱で温め、香りを立ち上らせます。香木には沈香と白檀があり、香道では「六国」と呼ばれる6種類の香に分類されています。炭団の火を調整し灰の形を整えるのは初心者には難しいでしょうから、最初は電気で温める電子香炉を使ってみるのもいいかもしれません。

香道の楽しみのひとつに「組香」があります。数種類の香を聞き分けて、その主題や趣向を味わう遊びです。まず香元となる人が数種類の香木を順不同でひとつずつたいて香炉を客に回します。客はそのつど香を聞いて覚え、最終的にどの香がどういう順番で回ったかを回答用紙にそれぞれ記録し、最後に全員で答え合わせをします。組香では昔のさまざまな歌集からとった一首を「証歌」つまりテーマとする場合もあり、歌の中に出てくる言葉が香木の名前になります。たとえば春の組香「桜香」の一例では、〈桜散る木の下風は寒からで 空に知られぬ雪ぞ降りける〉という紀貫之の歌を証歌とし、「桜」「風」「雪」という名前を当てはめた3種の香を聞き分けます。『和漢朗詠集』『古今和歌集』『伊勢物語』などはいい歌がたくさん収められていますから、香道により親しむためにも、日頃から好きなところだけ拾い読みしてなじんでおくといいでしょう。それから回答用紙に回答を筆でしたためますので、書の腕前も必要になってきます。香道は、和歌と書の素養も一体となって香の世界を味わう知的な遊びでもあるのです。

 

お稽古を始める前にできること

体験ワークショップに参加する

香道 調香調香コース

「香十 銀座本店」でほぼ毎日、予約制で開設されている単発の体験コース。「調香コース」は、ベースの香りとなる白檀、丁子、桂皮、大茴香など9種の香木チップから数種を自分の好みで選び、中間ノートとなる沈香、サクラ、薔薇などの精油、トップノートとなる竜脳やバニリンを好みに応じて加え混ぜ合わせ、好きな柄の袋に詰めてオリジナルの「香り袋」を作る。1回 ¥3,000、所要約1時間。煎茶サービス付き。スケジュールは香十HPで要確認。

香道 聞香聞香コース

「聞香コース」は、通常は灰と炭団を用いる香炉の代わりに、電気の熱で温めるカジュアルな電子香炉を使って3種の香を聞く体験コース。季節に応じた和歌一首をテーマとする3種の香木が用意され、専用のピンセットを使って香炉にのせ、神経を研ぎ澄ませて香りを聞く。香道と密接に関わる和歌の世界も同時に楽しめる。使った香木は包み紙とともに持ち帰ることができる。1回 ¥3,000、所要約45分。煎茶サービス付き。HPでスケジュール要確認。

 

香道 香十1

香道 香十2

2月にオープンしたばかりの「香十 銀座本店」の店内、5席のカウンターで香のワークショップを開催。HP上のスケジュール表を確認の上、要予約。
住: 東京都中央区銀座4-9-1 B1
Tel: 03-6264-2450
HPwww.koju.co.jp

 

オススメの本&DVD

香道 本

『和漢朗詠集』三木雅博訳注/角川ソフィア文庫/¥1,400

平安時代中期の歌人、藤原公任が編纂した、和歌と漢詩を織り交ぜた詞華集。すべてふりがな付き、1句ごとに現代語訳が付いているので読みやすい。丸山先生も付箋をたくさんつけて、常に身辺に置いておく組香のためのバイブル。

Profile

丸山堯雪さん(香道御家流師範) まるやま・ぎょうせつ

大学時代より御家流21代三條西堯山宗家に師事。香道歴50余年。アメリカやスイスなど海外でも香席デモンストレーションを実施。都内各所で香道教室や体験会を実施。

Photo: Chihiro Oshima, Natsumi Kakuto (Takashimaya, Baikodo, Books) Illustration: Yoshifumi Takeda Text&Edit: Mari Matsubara

GINZA2019年5月号掲載

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