G’s SPECIALとして点子がロンドンの今をレポートします。 注目クリエイターのインタビューやディープな スポット紹介など、ロンドンのシーンを賑やかす 情報いろいろをお届け!
点子が切り取るロンドンの“今” 。どのジャンルにも当てはまらない家具ディーラー
若手クリエイターにインタビュー
JERMAINE GALLACHER
家具ディーラー
Instagram @jermaineoscar
私の飲み友達で、見たことないデザインの家具を買い付けるJermaine。誰にも真似できないセンスに加え、自身のパーソナリティもグラマラス!取扱中の家具はオンラインで購入可能。近々、彼が買い付けた家具に囲まれながらワインが飲めるプライベートバーをオープンする。
——どうやって家具を集めて売るようになったの?
キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツでイラストレーションを学びながら、面白いと思った家具や置物などを集めてて、スピタルフィールドマーケットで売っていたんだ。僕のフラットにはおかしな飾りものがいっぱい(笑)。みんなが僕のテイストを理解してくれて、評判が自然と広まっていった。友達のレストランのインテリアデザインを担当したことがきっかけで、家具ディーラーとして本格的に活動を始めたんだ。ブライトンのカー・ブート・セールやアランデルのアンティークマーケットに行くのが僕の趣味。
——ずっと前からインテリアに興味があったんだね。
子どもの時から祖母と一緒にフリーマーケットに行くのが大好きだった。Habi tatのゴミ箱とかに高いお金をだしたりね(笑)。母が買った麻のシーツに付いてるウッドボタンのデザインにとても感動したことも覚えている。
——モダンでもないし、インダストリアルでもないし、レトロでもない。 すごく個性的なスタイルの家具だよね。
ルールはない。僕の目から見て、気に入ったものだけを扱っている。どのジャンルにも当てはまらないものが大好きなんだ。
——友達とコラボレーションして家具を作ったりもするよね。
うん、僕のまわりには才能あふれる友達がたくさんいる。ずっと前からBen Burgis、Ksenia Pedan、Janina Pedanに家具を作ってもらっている。趣味が合う人と仲良くなると、自然と一緒に仕事をしたくなるしね。そうやって何かのムーブメントが始まると思うんだ。
——これからどんなことをするの?
今、バーのオープンの準備中。ロンドンブリッジにあるLant Street Wineっていうお店に家具を置かせてもらって、そこにバーを作るんだ。みんなに僕が集めた家具を実際に使ってもらいたいからね。
4年前にロンドンに移住してから、5回の引っ越しを経験してロンドンのいろんな面を見た気がする。東ロンドンにヒップな店と人々が移ってからは、南ロンドンのアンダーグラウンドシーンで面白いハプニングが咲くようになった。まさに20年前のダルストンのように。ゴールドスミス大学、ウェアハウスやスクワットの存在のおかげで、才能あふれる若手アーティストが南ロンドンに大集合。でも、たまにはテムズ川を渡り、大英博物館に行って、チャイナタウンで火鍋を食べる時間も、私にとって宝物。
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点子
1996年、ドイツ生まれ。3歳までロンドン、13歳までベルリンで暮らし、東京で中学・高校生活を送る。現在ロンドン在住。セントラル・セント・マーチンズ卒業後は、バンド「Tunnel」での活動のほか、エッセイなどの執筆も手がける。
Photo: Dexter Lander Text: Tenko Nakajima Edit: Sakiko Fukuhara