近年、新しい観光のカタチとして注目を集めている「インフラツーリズム」。その名の通り、ダムや橋、トンネルなど社会インフラを対象とした観光が今、東京でも大人気なのだとか。私たちの暮らしを支えるインフラを知れば、東京の街が何倍も面白くなるはず!
飛行機好きには堪らない!JAL工場見学はデートにも◎【東京インフラツーリズム】
JAL工場見学 SKY MUSEUM at羽田
国内外から年間3000万人以上の観光客が訪れる東京。世界屈指の観光都市の空のインフラはどうなっているのだろう。日本航空では航空機の整備工場を見学できるツアーを開催しているそうで、いざ体験!
案内役はJALの制服を着た元CAさん。まずは展示エリアの閲覧からで、CAさんの歴代制服コレクションや実物大のコックピット、飛行機のタイヤなどの構造が見られるセクションもあって、あらゆる角度から飛行機の魅力に触れられる。その後、ビデオを観ながら飛行機の仕組みなどを教えてもらい、飛行機の格納庫へ。扉が開くと、目の前に飛行機が現れた。で、でかい〜!この第一格納庫は一定の時間をフライトした航空機が定期点検を受ける場所。見学場所が高い箇所にあるため、ちょうど航空機と顔を付き合わせるような位置関係になるのが面白い。
次の第二格納庫はさらに広大なスペースで、大型旅客機が3機並んで点検や整備を受けている最中。階段で下まで降りると、今度は航空機を見上げる格好になり、その大きさがよくわかる。ここからはヘルメットを装着して航空機に接近。機体の質感など、細部の構造まで見える。 「離着陸がよく見えますから」と案内してもらったのは、なんと滑走路の脇。この格納庫、実際に飛行機が離着陸する滑走路に面していて、目の前で次々と航空機が着陸してくる。背後には川崎の臨海工業地帯が広がり、煙突がもくもくと煙をあげている。じつはこのツアー、夕方の回には夕焼けと工場夜景、飛行機の離着陸が一度に見られるとあって、デートで訪れるカップルも多いのだそう。
見学してみて驚いたのは、大きな航空機の点検や整備、清掃が人の手によって行われていたということ。大きな航空機に対して、人は米粒サイズ。そのひとりひとりが空の安全を守るために整備にあたっている様子は心打たれるものだった。空の安全を守っているのは、小さいけれどとても大きな「人間の力」なんだ。
格納庫では点検中の航空機の様子を間近で見学できる。航空機の大きさ、人間の小ささにびっくり。
こちらはエンジンの点検中。航空機の構造についても細かく説明してもらえて、どんどん興味が湧く。
お決まりの顔ハメも!CAやパイロットの制服を着て撮影ができるブースもあって子どもも楽しめる。
展示エリアでは日本航空創業からの歩みが学べる。ビートルズが来日時に着用したハッピのレプリカも。
見学場所はモノレールの新整備場駅からすぐ。ビルの真横が滑走路で、飛行機の離着陸が間近に見える。
場所: JALメインテナンスセンター1 東京都大田区羽田空港3-5-1
開催日: 通年開催。毎日(年末年始のぞく)
開催時間: 10:00〜、11:30〜、13:00〜、14:30〜、16:00〜の5回開催(所要時間は1時間40分程度)
料金: 無料
申し込み方法: インターネットで要予約(6カ月前から受付)。www.jal.co.jp/kengaku/tour
問い合わせ: 03-5460-3755
Photo: Masanori Ikeda Text: Yuriko Kobayashi