高級クラブから喫茶店まで、遊び場はたくさんある。男たちにとっての銀座とは、どのような街であるのか。銀座を知り、街を愛する5名に語ってもらった。
銀座を知り、街を愛する。トリバコーヒー の鳥羽伸博さんが語る 「レベルが違う本物の店で、粋な遊びを学べる街」
トリバコーヒー
レベルが違う本物の店で、粋な遊びを学べる街
同年代で、銀座で遊ぶ感覚がある人はあまりいないでしょうね。費用対効果もシビアになってきているし、若い時って、より直接的なサービスを求めるじゃないですか。僕はどうもそうでなかったみたいで、おじさまたちの粋な遊びの方にも興味がありました。銀座には京都に近い花街の色気があります。新橋にもまだ芸者さんがいて、昼間にうちのお店の辺りを歩いているし。僕はお酒を飲まないんですが、6〜7年前、若い頃に入るのがいいと勧められて入った寄合の先輩に、初めて銀座のクラブに連れて行ってもらったんです。そうしたら、女性はすごく綺麗だし、みんなかっこよくて。何だここは!って。内装やサービスの男の人たちを見ても、銀座のいいクラブはレベルが違う。豪華とかいうことではなく、きちんと考えられているのがはっきりわかるんです。
京都と同じく銀座も、最初に誰に連れて行ってもらうか、その入口も大事な街。なかには客の質で席を決めるクラブもあって、20年通ってもいい席に座れない人もいる。紹介者がよければ最初の日から優遇してもらえるんです。そうやって夜の遊びを覚えて、慎太郎の店のような、今では連れて行ってほしいと言われる店に友人を連れて行けるようにもなりました。結局、僕が払うんですけどね(笑)。
銀座に自分で店を持ってわかってきたのは、ここはマーケティングがあまり通用しない街だなということですね。何をやりたいか、どういうことを伝えたいか考えてやっている人は残っていくけれども、模範に則ってビジネスをやると、あまりうまくいかないんじゃないかな。僕はコーヒーで何かが変わるとか、自分のコーヒーがすごいぞ!という気はあまりなくて。そこは、しょせんコーヒーなので飲んでもらえればいいなというくらいなんですが、それよりも長く存在し続けることを大切にしています。そういう意味でも、銀座は最適な場所だと思います。
Nobuhiro Toriba
1977年生まれ。トリバコーヒー代表。2014年6種のテイストを販売する珈琲豆専門店「トリバコーヒー」を銀座にオープン。コーヒーは2階で焙煎、1階で日替わり2種をテイスティングできる。
GINZA MUSIC BAR
毎月第1火曜日は鳥羽さんや大沢伸一さんなどがDJを務める歌謡ナイト。スケジュールはHPへ。
中央区銀座7-8-13 Brown Place 4F
☎03-3572-3666
🈺(受付16:00〜) 18:00〜翌4:00
㉁日祝
ginzamusicbar.com