映画や配信動画に限らず、InstagramのストーリーズやARフィルター、ゲームまでもが“動画”と呼べる時代に突入!本格的な5Gの普及が目前に迫った今、広い意味での“動画”を楽しんでいるクリエイターたちに、オンラインで観れる注目の動画コンテンツを聞きました。『HIGH(er) magazine』編集長・haru.さんの3選は?
動画新時代!クリエイターのお気に入り。『HIGH(er) magazine』編集長・haru.さんの3選
haru./『HIGH(er) magazine』編集長
@hahaharu777
お気に入りのクリエーター作品
コロナ禍のミニシアター向け
鑑賞マナー動画(陶王子ver.)
大きな映画館だと鑑賞中のマナーや、今ならマスク着用を促すようなメッセージを伝えるための幕前映像が本編の前に必ず流れますよね。ミニシアターもコロナ禍における安全対策はしっかりと行われていますが、そういったことをアピールできる映像を持っていなかったそうです。今回ご紹介する映像は、その状況をふまえてポレポレ東中野が主導になって制作されたもの。
この企画のクリエイティブディレクションを担当したDosMonosのTaiTanから、1月に公開されるドキュメンタリー作品『陶王子 2万年の旅』のプロモーションをどうするか考えているという話を前々から聞いていたので、最終的に映画の宣伝もしつつ、みんなの財産となるような映像に落とし込んだのはすごいなと思いました。真っ黒い箱の中、どこまでもゆけるような気持ちにさせられる映画館という空間そのものを音にしたようなMON/KUさんの音楽が魅力的で、ずっと聴いていたい。この映像はどんな映画館もVimeoから自由にダウンロードして使用していいそうです。
You Tubeにて公開中
コロナ禍のミニシアター向け 鑑賞マナー動画(陶王子ver.)
日本未公開映画をオンラインで
『I USED TO BE NORMAL: A BOYBAND FANGIRL STORY』
私が絶大なる信頼を置いているウェブマガジンNeoLが、日本未公開の映画をオンライン上映する企画をスタートしました。第一弾は、ボーイバンドを愛する4人の女性のドキュメンタリー作品です。私が10代の頃、身体中をみなぎるエネルギーを受け止めてくれたのが、ボーイバンドでした。中学時代はバラード専門の韓国のアイドル2AMの大ファンで、体育のダンスの授業では彼らがガールズグループMiss A(事務所は同じJYP。まだスジちゃんがあどけない頃)のカバーダンスをカバーしたほど。ファンになるということは、世界の拡張そのものです。
編集者、そしてプロデューサーというような肩書きがつくような仕事についたのも、何かに熱狂していた自分の集積だと思います。大人になると安易にファンダムに飛び込めなくなるのは、コントロールできないような感情と付き合う体力も、時間もなくなってくるからなのかな。推しへの熱狂的な気持ちを自分なりに分析しながら人生と向き合う女性たちの姿は、とても普遍的なものに映ります。ROOKIE的DIY精神で紡がれる彼女たちの個人史が、私の中にある柔らかい部分を鮮やかに呼び起こしてくれました。上映は2月19日までなので、お見逃しなく!
『NeoL』オンライン上映企画ページ https://www.neol.jp/movie-2/102659/
ライブ配信で推しと繋がる『V LIVE』
大人になってからファンダムに飛び込むことの難しさを語っている割には、今もしっかりオタクな私です。ちなみに私はNCTが好きなんですが、改めて好きなグループと現在進行形で未来に向かえるというのは、すごいことですね。好きになるアーティストは大抵既に亡くなっていたり、解散していたりすることが多かった私からすると、これは本当に奇跡的なことです。アイドルたちも観客を導入してコンサートができなくなってしまった分、ライブ中継やYouTubeなどにとても力を入れているようです。
今回ご紹介するのは『V LIVE』といって、アイドルたちの素顔が垣間見られる生配信や有料コンサートの中継をしてくれる動画配信サービス。誕生日のメンバーがリアルタイムで歌を披露してくれたり、他愛もない話をしてくれたり。個人的に驚きだったのは、オンラインコンサートの時にメンバーを個別で追ったカメラの動画を選んで買えること。推しだけアップで見るみたいなことができるんですね。すごすぎ……。
V LIVE https://www.vlive.tv/home/chart?sub=VIDEO&period=HOUR_24&country=ALL
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haru.
1995年生まれ。東京藝術大学在学中に、同世代のアーティスト達とインディペンデント雑誌『HIGH(er)magazine』を編集長として創刊。多様なブランドとのタイアップコンテンツ制作を行ったのち、2019年6月に株式会社HUGを設立。コンテンツプロデュースとアーティストマネジメントの事業を展開し、新しい価値を届けるというミッションに取り組む。
instagram: @hahaharu777