20 Dec 2017
やっぱうまいわ、フィービーさん。〈セリーヌ〉に首ったけ!2018年春夏コレクションレポート Paris02

編集SKは、今季も大好きだった〈セリーヌ〉のショーをレポートします。テーマの1つは“Back to the nature” (バック トゥ ザ ネイチャー)。パリコレ登頂の最中、しばし休みたまえと寝袋をポフポフするのは山小屋の主人、フィービー・ファイロさんです(妄想)。すっかりリラックスしてショーの始まりを待ちます。
建築家Smiljan Radic(スミルハン・ラディック)の手がけた会場は巨大な繭に包まれたような空間。ベンチシートはキャンプ用の寝袋で覆われています。
斜め向かいには直前のバレンシアガのショー出演からかけつけたステラ様♡
もう1つのイメージは、パリの高級住宅地、アヴェニュー・フォッシュを、プリーツスカートとボリューミーなヘアで堂々と歩く女性たち。実はセリーヌの1970年代後半~80年代の広告がまさにそのアヴェニュー・フォッシュで撮影していたらしく、これがまたステキなのです。『Celine Advertisement 1980』などで検索してみてね。
70年代後半のお金持ちマダムが暮らすパリの街角の華やかさが、フィービー流の洗練を経て蘇ります。たとえばこのトレンチのルック。
ボリューミーなトレンチは裏返して着たり、肩掛けしている身頃の袖を腰で縛ったり…いろんなパターンで着られます。
このルックも、らしいですよね。オーバーサイズドのジャケットにプリーツスカート。
イタリアのメンズ靴工場で作る“デュード”というシリーズの靴。床に引きずるくらいのタッセルのボリュームがいい。
このポンチョのルックも好きだった。
アイボリーとブラウンのコンビがなんともセリーヌ。
あとですね、裏テーマというか、ムードとしては、“HIP-HOP”も感じました。セリーヌmeetsヒップホップ!なんて今っぽい、心躍る組み合わせ!
たとえばこのPuff Daddyみたいなビッグポロとか…
このGAZELLEライクなサングラスや、ごつめのゴールドチェーンとか。
さっきのポンチョやトレンチのルックもよく見てみると、大ぶりのゴールドイヤリングしてたりして、ところどころがブリンブリン。あくまで上品にね。そうそう、BGMにもメアリー・J・ブライジが使われてたっけ。
テントに呼んで「Take it easy、自然に帰ろうよ」なんてリラックスさせておいて、ショーがスタートしてみたら女心くすぐるゴージャスマダム系、さらにヒップホップリミックスで畳み掛けてアゲてくる。そんなフィービーさんに完敗、じゃなくて、乾杯です。
最後にダメ押しで「フィービーの手にかかればあらこんなにステキ、日常の延長アイテム」3連発をお届けします!
その1、PVCバッグ付きお財布
こちら、お財布を買うとPVCバッグがついてくる(!)というアイテム。今と違うアーカイヴのCELINEロゴがファン心をくすぐります。
その2、“デリバリースニーカー”
配送業者の人が履いてるみたいなスニーカー。野暮ったさがキュート。
その3、ガーデニングシューズのようなラバーブーツ
ちなみにこのウェスタンの薫り漂うレザーコートは、とんでもない時間と技術が費やされていて、メイド・トゥ・オーダーになるそうな。さすがにこれは日常の延長が過ぎると思います、フィービー先生!
編集SK
パリコレ取材は2回目。Instagramのストーリーデビューするも街中の犬ばかりアップして東京から怒られる。