確かなスタイルを持つ〝チャーミングバスターズ〟のクローゼットの中身を公開。自分らしさを熟知すれば、世界に一つのワードローブが出来上がる。誰にも真似できないおしゃれの秘密を探ります。
チャーミングバスターズとは?
90年代のアメリカで使われたスラング。女の子がなぜか惹かれてしまう人気者の男の子のこと。ジェンダーレスな今、おしゃれでその存在が魅力的なGINZAガールズを敬意と親しみを込めてチャーミングバスターズと呼んでいます。
藤澤ゆき、横澤琴葉、菊池紀子、吹上めぐみ。GINZAガールズたちの偏愛私物を一挙公開!
藤澤ゆき/YUKI FUJISAWAデザイナー
“物語が伝わる一期一会の服”
「一つ一つにストーリーのある服に惹かれます。自分のアンテナに引っかかり、運命を感じたものを、ワードローブの仲間に。靴や小物以外、クローゼットのほとんどは古着。ロンドンでは、ポートベロー・マーケットで長年店を構えていた夫妻の家を訪ね、貴重なヴィンテージコレクションを拝見したことも(11番のガウンを夫妻から購入)。海外の旅先で出合った服を見ると、その時の気持ちや天気を思い出すし、おばあちゃんになっても着ていたい大切な宝物です」
01 古着の司祭服(ロンドンで購入)/02 古着のドレス(JANTIQUES)/03古着のパッチワークTシャツ/04母から譲り受けたLAURA ASHLEYのワンピース/05 70年代のKENZOのドレス/06YUKI FUJISAWAのTシャツ/07 古着のMARC JACOBSのジャケット/08YUKI FUJISAWAのアランニット/09 HIROSHI TSUBOUCHIの靴/10 NIKE×TOM SACHSのバッグ/11 ヴィンテージディーラーから購入したガウン/12 東欧のヴィンテージ刺繡ブラウス/13 ロンドン留学時に購入した古着のスカート/14 THEATRE PRODUCTSのシューズ/15 母から譲り受けたスカート/16 民族衣装(ベルリンのINTERNATIONAL WARDROBE)/17 YUKI FUJISAWAのトートバッグ
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藤澤 ゆき
2013年より〈YUKI FUJISAWA〉をスタート。ヴィンテージ素材に染めや箔を施す〈NEW VINTAGE〉が代表作。今年3月には、原美術館でプレゼンテーションも発表。
横澤琴葉/KOTOHAYOKOZAWAデザイナー
“リサイクルショップの戦利品”
「学生時代から、リサイクルショップで掘り出しものを探すのが何よりの楽しみ。地方のほうが面白いものが見つかるので、出張先や旅行先では必ず立ち寄るようにしています。その土地の地域性が感じられるのも良い。コンパクトなトップや、風変わりなプリントTシャツ、破れ方に個性があるものは、つい手にとってしまう。自分が選んだ服を並べてみると、好きな色や柄のバランスを客観的に見ることができて、コレクション制作時のカラーパレットとしても役立ちますね」
01 ポパイのプリントスウェット/02 まとめ買いしたリング(香港で購入)/03 異国のメッセージ付きカチューシャ/04 プリントTシャツ(長野)/05 競泳用水着(大井競馬場のフリマ)/06 UNIQLOのTシャツ(東村山)/07 YAMAHAのTシャツ(東村山)/08 プリントトップ(野方)/09 メッシュバッグ(巣鴨)/10 ワークスカート(野方)/11 タイガー柄のプリーツトップ/12 DIESELの刺繡ブルゾン/13 メッシュトップ(長野)/14 ショート丈のレザートップ/15 レオパード×ペイズリー柄のトップ/16 タンクトップ(船橋)/17 ショルダーバッグ(東村山)/18 Tシャツ(たんぽぽハウス 高田馬場店)/19 PAN AMのショルダーバッグ(香港)/20 メッシュトップ(たんぽぽハウス 高田馬場店)/21 ペンダントトップとして使う知恵の輪/22ショートパンツ(野方)/23 UNIQLOのトップ(長野)/24 プリントトップ(長野)/25 LEVI’S®のデニムパンツ(野方)
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横澤 琴葉
2015年より〈kotohayokozawa〉をスタート。プリーツトップを扱う〈todo kotohayokozawa〉、古着やアーカイブをカスタマイズする〈somebody kotohayokozawa〉の展開も。
菊池紀子/HOLIDAYディレクター
“白いTシャツとデニムが基本”
「気付けば300枚以上のTシャツ、80本ほどのデニムパンツを所有していて、自分が好きな世界観を物から教えてもらっている気がします。足もとはもっぱらスニーカーかサンダル。春・夏・秋と、冬になるギリギリまでビーチサンダルかシャワーサンダルで粘ります(笑)。全体で見ると楽な服が多いのですが、魅力的な物に出合えば購入して、自分の身体で試してみるタイプ。20年以上服を地道に買い集め、着てきたからこそ、今のスタイルにたどりつけたんです」
01 HOLIDAYのビーチサンダル/02 STÜSSYのTシャツ/03 HOLIDAYのTシャツ/04 JUNYA WATANABE /05 COMME DES GARÇONSのTシャツ/06 FACT.のTシャツ/07 VA0NSの80年代スニーカー/08 COMME DES GARÇONS /09 COMME DES GARÇONSのTシャツ/10 HOLIDAYのロングTシャツ/11 HOKA ONEONE®のサンダル/12 HOLIDAYのロングTシャツ/13 ADIDAS ORIGINALSのサンダル/14 SUPREMEのロングTシャツ/15 白山眼鏡店のアイウェア(クリアレンズは白山眼鏡店×TIMEWORN CLOTHING)/16 KNOWHOWのイヤクリップ/17 PALA JEWELRYのリング/18 PALA JEWELRYのバングル/19 VANSの80年代スニーカー/20 HOLIDAYのデニムパンツ/21 HOLIDAYのデニムジャケット/22 HOLIDAYのデニムパンツ/23 LEVI’S®のデニムパンツ/24 LEVI’S®のデニムジャケット/25 BIG SMITHのオーバーオール/26 TAKAHIROMIYASHITATHESOLOIST.のデニムパンツ
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菊池 紀子
2017年秋冬より、〈HOLIDAY〉のディレクターを務める。HOLIDAYの直営サロン「OFFICE」が、7月25〜31日の期間限定で京都の藤井大丸にオープン予定。
吹上めぐみ/giginaオーナー
“非日常な服を日常で身にまとう”
「普段着とそうでないものの境界線がないのが私の個性。家事をしていても、仕事をしていても、24時間、気持ちの切り替えがないんです。好きな服もずっと変わりません。常に意識しているのはヌードカラー。カラフルなコーディネートにも、どこかに一点、肌に浸透する色を使うようにしています。色にしても素材にしても、極端なアイテム同士を組み合わせて起きる化学反応が楽しい。デザイナーが想像するイメージを挑発するような着こなしを日々探求しています」
01 MIUMIUのドレス/02 MOM’S DISAPPOINTMENTのドレス/03 INJIRIのワンピース/04 MM6 MAISON MARGIELAのシューズ/05 JUN MIKAMIのワンピース/06 CHARLES ANASTASEのライダース/07 MAISON MARGIELAのバッグ/08 MIZUKI ICHINOSEのサンバイザー/09 MAISON MARGIELAのサングラス/10 JAMIN PUECHのバッグ/11 ヴィンテージのブレスレット/12 ヴィンテージのベルト/13 SIIILONのブラウス/14 JW ANDERSONのジャケット/15 JENNY FAXのドレス/16 MAISON MARGIELAのブーツ/17 SONIA BOYAJIANのバングル/18 IMAGOのバングル/19 SONIA BOYAJIANのネックレス/20 YUYA TAKATEのレザートート/21 CELINEのブーツ/22 CECILIE BAHNSENのショートパンツ/23 SONIA BOYAJIANのバングル/24 GILESのバングル/25 CHRISTIAN LOUBOUTINのスニーカー
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吹上 めぐみ
1996年、北九州初のセレクトショップ、giginaをオープン。2016年より、東京・代官山にてアポイント制ショップをスタート。“身につけるアート”をテーマにしたセレクトが魅力。
Photo: Ryo Hanabusa Text&Edit: Sakiko Fukuhara