22 Apr 2021
『ディキンスン』のスタイルを今季のキールックで表現|美しきコスチュームドラマの世界 vol.3

激動の時代に生きた人々を描く、コスチュームドラマ(時代劇)から、注目の新旧4作品を厳選。 ヒロインたちのスタイルを、今季のキールックで表現してみた。下部の作品解説とともに楽しんで。
Dickinson
Emily Dickinson(エミリー・ディキンスン)
アーティスト、ルチア・マルクッチのコラージュ作品から着想を得たパッチワークのロングドレス。アメリカの詩人、エミリー・ディキンスンの活発だった若かりし頃を思わせる。リネンのドレス ¥1,300,000、ビスチェ ¥580,000*参考価格、シングルピアス ¥55,000、ベルト ¥125,000、サンダル ¥109,000(以上ディオール | クリスチャン ディオール)
Sue(スーザン・ギルバート)
チューリップスリーブと絞ったウエストラインのジャケットに、深くスリットが入ったスカートのセットアップ。エミリーの親友、スーこと、スーザン・ギルバートのフェミニンで落ち着いたムードが共鳴する。ウールシルクのジャケット ¥319,000、スカート ¥135,000、ピアス*参考商品(以上フェンディ | フェンディ ジャパン)
*記事は2020年3月12日時点の情報です。現在は価格や在庫内容等が変更となっている場合があります。
『ディキンスン ~若き女性詩人の憂鬱〜』(19)
Apple TV+にてシーズン1〜2独占配信中 ©Apple
アメリカの詩人、エミリー・ディキンスン(1830〜86)は、生涯独身で、30代になるとつねに白い服を着て敷地から出ず、死後、妹ラヴィニアがたんすから詩稿を発見したという。そんな寂しいイメージとは裏腹の、闊達だった若かりし頃をドラマ化。
シンガーでもあるヘイリー・スタインフェルドが主演し、楽曲も提供、プロデュースも担当している。ラッパーのウィズ・カリファが死神役を務めたり、ヘイリーやビリー・アイリッシュらの音楽が流れるなど、時代劇と言えどポップな仕上がり。
父の法律事務所に勤めていたベンジャミン・ニュートンからの文学の手ほどき、情熱的に友情関係を結んだ親友スーザン・ギルバートと兄オースティンとの結婚、新聞編集者サミュエル・ボウルズへの恋心など、ストーリーはほぼ史実に沿っており、トリビアも満載。エミリー直筆の詩も劇中に多数登場する。
Photo: Masahiro Sambe Styling: Naomi Shimizu Hair: Mr.tomik Make-up: Yuka Hirac (VOW-VOW) Models: Viktoriia, Elena Z. Text&Edit: Itoi Kuriyama Cooperation: STUDIO BASTILLE
GINZA2021年4月号掲載